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2025年07月30日
備忘録 7月30日(水)カムチャツカ半島の地震による津波
※本ブログは、一部の状況の報告であることをご了承ください。
【8月30日(水)午前8時25分頃】
ロシアのカムチャツカ半島南東沖を震源とするマグニチュード8.7の巨大地震があり、気象庁は北海道から和歌山県にかけての太平洋沿岸に津波警報を発表。
震源の深さ21.5km(USGS)
【午前9時40分】
様似町を含む太平洋側の広い範囲に津波警報が発令。
▼避難指示発令地区:鵜苫、西町、港町、本町、栄町、会所町、栄町、大通、錦町、緑町、平宇、冬島、幌満、旭
▼開設避難所:法耀寺、ソビラ荘、岡田生活館、田代研修センター、葬蔡場、等じゅ院、住吉神社、法敬寺、智教寺、アポイ山荘、旭生活館、西町高台新消防庁舎建設工事現場事務所
【10時過ぎ】
アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場および、親子岩ふれ愛ビーチキャンプ場が、津波警報発令中のため、利用を中止。利用の再開は、「津波注意報解除」後となる。
【夕方】
▼夜間開設避難所:法耀寺、等じゅ院、住吉神社、法敬寺、智教寺、アポイ山荘
【午後8時45分】
様似町内へ発令していた避難指示については、津波注意報への切り替えに伴いすべて解除。
【7月31日(木)16時30分】
発令されていた津波注意報は解除。
アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場および、親子岩ふれ愛ビーチキャンプ場の利用再開。
【津波の観測状況】
津波は北海道から沖縄県にかけての広い範囲で到達。
・岩手県の久慈港では1m30cm
・北海道広尾町十勝港で31日午前1時18分に70cm。第1波は30日10:32。
・北海道えりも町庶野で30日午後9時14分に60cm
・北海道浦河町で30日午後4時6分に20cmの津波を観測。第1波識別不能。
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#6/40.772/144.492/&elem=info&contents=tsunami
【気象状況】
隣町の浦河の観測地で、最高気温25.7度、最低気温20.4度。
天気は曇りのち晴れ。湿度は83-100%。
【地質】
▼引用:https://scienceportal.jst.go.jp/gateway/clip/20250731_g01/index.html
今回巨大地震が起きたカムチャツカ半島沖は、海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートの下に沈み込んでいる。今回は、2011年の東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖大地震と同じ海溝型地震。
米地質調査所(USGS)によると、この付近は太平洋プレートが北米プレートに対して西北西方向に年間80mmというゆっくりした速度で移動している。今回の巨大地震は西北西方向に圧力がかかって跳ね返った逆断層型地震。
USGSは、この日の巨大地震は東北地方太平洋沖大地震以来の世界最大規模の地震で、1900年以降世界で発生した大地震の中でも上位10以内に入るとしている。この日の地震に先立ってM5.0以上の地震が50回発生し、7月20日のM7.4の地震と3回のM6.6の地震が含まれていた。
【注意喚起】
町民及び来町されている皆さんは、河川や海岸には絶対に近づかず、津波警報解除までの間高台へ避難してくださいと注意がなされる。
津波注意報解除までの間、引き続き河川や海岸には近づかないよう注意がなされる。
道路での道路情報板による注意喚起がなされていました。
【道路の規制】
▼高速道路の規制
E5 道央自動車道(大沼公園 IC~苫小牧中央 IC)【15 区間】:津波警報
E5 道央自動車道(苫小牧中央 IC~千歳 IC)【3区間】:津波警報
E63 日高自動車道(苫小牧東 IC~沼ノ端西 IC)【1区間】:津波警報
▼国道
通行規制一部ありました。
黄金道路が通れず、天馬街道で迂回されたかた。様似町から浦河町間では、海岸沿いの国道に規制が一部ありましたが、山側の迂回路を通行されたかたがいました。
https://www.mlit.go.jp/saigai/saigai_250730.html
【過去のカムチャツカ半島沖の津波】
<井上(1952)カムチャッカ地震調査報告>
・1952年(昭和27年)カムチャツカ半島沖地震
・11月5日1時58分に発生
・マグニチュードの規模は8.2(地震観測所)
・太平洋岸に沿って根室から常陸まで数か所で有感。この地震後2時間~5時間して北海道太平洋岸および本州太平洋岸の各地の1-2m前後の津波が押し寄せ、午後5時の満潮と重なって各地の軽微な被害が生じた。
・津波は北海道よりも三陸沿岸のほうが大きかった。北海道では最高1m程度の津波が押し寄せて、浜中村霧多、釧路、函館などで低地に浸水し浸水家屋を生じた。三陸氾岸では、昭和27年3月4日の十勝沖地震の津波よりも大きく、波高1~3mに達した。そのため家屋の浸水、田畑の冠水、港湾施設、ノリ・カキ養殖施設、漁船、魚具が破損または流失した。
【広報さまに9月号に詳細記事が掲載されました】
防災の日特集~津波警報発令!~
http://www.samani.jp/koho/202509%E9%98%B2%E7%81%BD%E3%81%AE%E6%97%A5_.pdf
2025年07月21日
元気な高校生たちと「地学野外観察」でアポイ岳と様似町内を巡りました
市立札幌開成中等教育学校と市立札幌旭丘高校の1年~3年生のうち45名が「地学野外観察」で、アポイ岳と様似町内を巡りました。
2日間のテーマは「かんらん岩と大地の変動」ということでしたので、
1日目の7月20日(日)は、かんらん岩広場・かつてのプレート境界・幌満川の河原での観察、アポイ岳地質研究所ジオラボで観察と実習を行いました。
2日目の7月21日(月)は、アポイ登山に行きました。地質と植物の関係の話やかんらん岩などの岩石を観察して、アポイ岳周辺の地質の成り立ちについて考え、大地の変動を実感できるような場所で説明をしましたが、それよりもたくさんの質問をいただきました。見える植物や昆虫などもなるべく見てもらえるように努めました。
黄色い花が目立った日でしたが、キンロバイ(写真)とサマニオトギリの違いを確認しました。
一番目についたお花のイブキジャコウソウ
馬の背付近は、霧がかかったり海が見えたりしました。湿気はありましたが、カンカン照りではないお天気でした。
2025年07月14日
7月14日のアポイ岳
2025年07月12日
とかち鹿追ジオパーク「火山と凍れが織りなす世界」を体験しよう!!バスツアー
とかち鹿追ジオパーク「火山と凍れが織りなす世界」を体験しよう!!バスツアーで、7月12日(土)に十勝管内鹿追町に行ってきました。
2015年にユネスコ世界ジオパークに認定されてから、この度10年を迎え、他ジオパークの活動・サイトを巡り、本ジオパーク活動の更なる発展のため、町民向けのバスツアーを開催しました。
まずはえりも町の黄金道路経由で、十勝管内へ。
まず目についたのが、えりも町笛舞漁港のクレーンをつけた昆布を運ぶトラック。様似町ですとウインチをつけた軽トラックをよく見かけます。
えりも町笛舞・本町・庶野などの至るところで、昆布干しが行われていました。
車中から、えりも町追分峠は、幌泉せん断帯によって、山の断面が三角に見えました。
2か所めの立ち寄りスポット「えりも町庶野の黄金道路の碑」
オトコヨモギも発見
3か所め「十勝管内広尾町の鉄道公園」
数年ぶりに行ったのですがが、旧広尾駅のバスターミナルは新しくなっていました。
4か所め「道の駅なかさつない」
車中からは、「畑作4品」の輪作が見られました。いつも十勝に来たという感じがします。小麦、ビート(甜菜)、じゃがいも、豆類を組み合わせて栽培することで、土壌の栄養バランスを保ち、作物の病気を防ぎ、安定的な生産を可能にしています。
写真は小麦
5か所め、鹿追町でランチバイキング「大草原の小さな家」
おみそ汁はお野菜たくさんで嬉しく、ソフトクリームも人気でした。
車中から、鹿追町環境保全センターバイオガスプラント
バイオガスプラントは家畜ふん尿や生ゴミといった再生可能エネルギーの一つであるバイオマスを嫌気性の微生物が分解することで発生するバイオガスを製造・収集する施設です。バイオガスは燃料として利用し、電気や温水、蒸気などの熱エネルギーを施設内で使用する他に、余剰分の電力は売電しています。
発電した際に得られる熱エネルギーを活用して、サツマイモ貯蔵、チョウザメの養殖が行われているそうで、立ち寄った「道の駅しかおい」でサツマイモの大福が販売されていました。
6か所め「とかち鹿追ジオパークビジターセンター見学」
日高地方と十勝地方の成り立ち、川の流れのはたらきでどのように土地ができ、そしてどのように人が使ってきたのかを、実験と展示パネルから学びました。
本物の植物展示・生き物展示・北海道石の展示など、みなさん非常に興味深そうに見学されていました。
7か所め「然別湖」
いつも秋か冬でしたので、初夏に訪問するのは初めてでした。
驚いたのが、「しかりべつ湖コタン」は、湖の上だったことを再認識したことです。
あのイグルーが立っていた下は当然ながら「湖」で、夏と冬で、景色が全く違いました。
雲がかかって幻想的に見えた「天望山(くちびる山)」
8か所め「風穴の観察」
アポイ岳では6月の花の「ゴゼンタチバナ」が咲いていました。
温度計は少し取り出してしまったので1℃をさしていますが、地温を計測すると「0℃」。
参加者の皆さんも、手を触れると「冷たい!」、「夏なのに地下には氷があるんですね」と驚かれていました。
こんなにも広い面積で風穴があり、多様な苔があり、いかに貴重であるのかを再認識しました。
行ってみて気づくことがあり、ツアーならではの感動を体験しました。
9か所め「扇ヶ原展望台」
日本で3番目に広い十勝平野が望めました。
天馬街道経由で様似町に帰りました。
2025年07月11日
7月11日に浦河第二中学校1年生の地域体験学習で浦河町と様似町をめぐりました
様似町と浦河町を比較しながら、大地の成り立ちを学びました。
浦河町幌別で、蝦夷層群の砂岩と化石の話をしました。砂岩や化石を観察してもらいました。
エンルム岬では展望台でアポイ岳を見ながら、成り立ちや花との関係を学びました。
エンルム岬の節理露頭では、マグマが冷えて固まった岩石の話を中心に行いましたが、天日干しされている昆布をも見ることができました。
様似町冬島のプレート境界では、岩石観察と海岸の生物観察を行いました。断層を境に赤色の岩石と青色の岩石が分布していることを、海岸に降りて確かめました。
ちょうど良く干潮で「ネバリモ・ギスカジカ・フノリ・アオサなど」の生物を次々に見つけてくれて、写真におさめていました。
さらに、昆布を水揚げしている様子も見ることができました。
最後に栽培している高山植物と生物を観察して、学校に帰っていきました。少人数ということもあり、質問や感想もたくさん出してくれて、こちらとしても興味があるところを把握しやすく、それに合わせた話もでき、充実した体験学習となりました。



