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2011年06月30日
いや~、何十年ぶりに来たわ。様似っていいね~!
先日、様似町消費者協会の皆さんとジオサイト巡りに行ってきました。
これは、同会の設立40周年記念事業として行われたもの。当日は雨模様が予想されましたが、皆さんのパワーで見事最後まで雨に当たることはありませんでした。
最初はエンルム岬に上がって、かる~くアポイや奇岩の成り立ちなどのジオ話。でも、様似に何十年と暮らしている皆さんですので、話は徐々に昔のことになるのです。
観音山では展望台からの眺めを満喫。
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日高耶馬渓では、たまたま居合わせた、漁師でアポイ岳ファンクラブ会長のTさんをつかまえて海食崖植物のレクチャーもしてもらいました。「ねえねえ、この草何て名前だったっけ?」などと、たちまちTさんを取り囲んで…。
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幌満の和助地蔵尊では、江戸時代の旅人の苦労や様似山道のこと、幌満生まれで日本初のジョッキー・函館大経のことなどをご紹介しました。
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また、幌満峡ではかんらん岩や東邦オリビン、日本電工の水力発電のことなどをご紹介。「いや~、何十年ぶりに来て懐かしかった。涙出る!」という方もいて、久しぶりの名勝巡りに感激した様子の皆さんでした。
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サイト巡りの後は、アポイ山荘で記念式典と交流会、そのままご宿泊の方もけっこういたようです。皆さんの笑顔でガイド役も最低限の仕事はできたかナ?(タク)
2011年06月29日
ジオパークに登録して良かったことは?
今日の午前中、様似中学校1年生が総合学習のため町役場にやってきました。
今回の総合学習は、班ごとに様似町に関するテーマを決め、それに関連する施設や機関などを訪問し聞き取りを行うというもの。
そのうちの1つの班が「かんらん岩とアポイ岳ジオパーク」をテーマとしていたため、役場に聞き取りに来たというわけです。
ところで、事前にもらっていた質問はこれ。
![IMG_0690[1]質問.jpg](http://www.apoi-geopark.jp/blog/img/2011/IMG_0690%5B1%5D%E8%B3%AA%E5%95%8F.jpg)
うっ、「ジオパークにアポイを登録して良かった事はなにか」だって? これはかなり核心をついた質問だぞ。
生徒たちが真剣に考えてきてくれた質問ですので、こちらも気合いを入れて対応しなければ、ということできちんとパワーポイントでプレゼン資料を作り、まずはかんらん岩とジオパークについてのレクチャーから始めました。

「どうやってかんらん岩は形成されたのか」という質問に答えるためには、地球の内部構造から、プレート運動、そして日高山脈の形成といったことまで解説する必要がありましたので、アポイ岳ジオパークの取組みのことと合わせ、小一時間ほど時間がかかってしまいました。
行きがかり上(というか、実は狙っていたのですが)、役場の他の部署に聞き取りに来ていた班の生徒たちにも聴いてもらいました。全く関係ないテーマだったのに長時間付き合ってくれたみんな、本当にありがとう!
さて、レクチャーの後、班ごとに机を並べて質疑応答タイムです。

これがジオパーク班の4人。みんなレクチャーをまじめに聞き、きちんとメモまで取っていてくれたので、スムースに進みました。かんらん岩のキュービクルを見つめるまなざしも真剣そのもの。

最後には役場前のかんらん岩広場「アポイの鼓動」でいろんなタイプのかんらん岩に触れ、地球が生きていることを実感してもらいました。
今回の総合学習では、学習した内容を基に最後にそれぞれ新聞をつくるそうです。いやー、早く読みたい。
ところで、「ジオパークにアポイを登録して良かった事はなにか」という質問には、こう答えました。
「ジオパークになったことがきっかけで、今日、君たちがふるさとの魅力にまた一つ気づいてくれたことです。」
(krmd)
2011年06月27日
ようこそ、アポイ岳ジオパークのまちへ...
一昨日から今日まで、東京などからアポイ岳ジオパークにお越しいただいたジオツアーのお客様とご一緒させていただきました。
このツアーは、国内外で地質旅行を手がけている㈲ジオプランニングさん(東京都)が主催したもので、関東を中心に10名の石好きの方々が参加されました。
24日(金)に羽田から道東の中標津空港に降り立った一行は、根室や釧路などを経由して25日(土)の夕方、様似町入り。宿泊先はホテル・アポイ山荘です。
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チェックイン後は、夕食前にアポイ岳ジオパークのミニ研修会を行い、アポイ岳と様似町の見どころをご紹介…。
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私のつたない説明をカバーするように、たくさんの質問も頂戴しました。その後、私とHoromanさんとで夕食もご一緒させていただいたのですが、みなさん他のジオパークにもご旅行されるなどジオパーク通の方ばかり。ジオロジーの話やジオパークの話に花が咲きました。
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もちろん、せっかく様似にお越しいただいたのですから、海の幸を中心に様似づくしでおもてなしさせていただきましたヨ。
翌日は、朝早くからアポイ登山ということで、まずはビジターセンターで情報収集。他の石との重さ比べで、世界で一番重い岩石・かんらん岩を実感…。
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アポイの花のスペシャリスト・アポイ岳ファンクラブのSさんのガイドで、馬の背までの半日登山を楽しみました。
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そして午後からは、陸繋島のエンルム岬で様似の地質を俯瞰するなど、いくつかのジオサイトをバスで周遊。ガイドは様似自然・歴史情報センターのMさんです。
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また、途中、地元の海産物直売所の花蘂水産さんにも立ち寄り、巻貝の王様「真ツブ」など地元前浜の産品についてのレクチャーも…。社長のご厚意で真ツブのつぼ焼きも試食できました。
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そして、何と言っても参加者の皆さんが興奮されたのが、アポイのかんらん岩を採石している、東邦オリビン工業の旧採石場。かんらん岩はとても風化しやすく、自然の状態のものは表面が酸化して赤茶けていますが、採石場の岩肌はかんらん岩本来の色である、オリーブグリーンを見ることができます。事業所の所長さんからかんらん岩の特性や用途を解説していただいた後は、皆さん持参の岩石ハンマーを手に新鮮なかんらん岩をゲットしていました。
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2日目の夜は、市街にあるお食事処・弁慶さんに繰り出しました。登山とバスツアーを1日で回る強行軍でしたが、東邦オリビンの所長さんからプレゼントされたかんらん岩のキュービクルや文鎮の争奪ジャンケンで盛り上がるなど、元気いっぱいのジオマニアさんたちなのです。
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今日は、襟裳岬をまわって帯広空港へと帰路につかれた皆さん。無事に我が家に戻られたでしょうか?
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また機会がありましたら、ぜひアポイ岳と様似町にお立ち寄りください。それまでにジオ解説を勉強しつつ皆様のお越しをお待ちしています。(タク)
2011年06月25日
今年の火まつりは...
今年で41回目を迎えるアポイの火まつり。その行事内容が一部を除いて決定しました。
まずはみなさんがお楽しみにしている歌謡ショー。最近になって「今年の火まつりの歌手は
誰?」という問い合わせが多く寄せられています。
ズバリ!メインはキム・ヨンジャさんです。
どうです。きれいな女性でしょう。50代とは思えませんねえ。歌を聴かずに見入ってしまいます。
キムさんは81年に韓国で発売した「歌の花束」が360万枚のビッグセールスを記録し(韓国では未だにこの記録は破られず)、一躍スターに。2000年にはニューヨークでダイアナ・ロスのスタッフとともにオリジナル&カバーソングをレコーディング。アジアだけにおさまらない国際派歌手です。紅白歌合戦には、ソウルオリンピック閉会式で10万人の観衆を前に歌った「朝の国から」で初出場。その後「川の流れのように」「イムジン河」で計3度出場しています。最近では6月19日NHKBSプレミアム「日本のうた」21日にはNHK「歌謡コンサート」に出演されました。
続いてのみのや雅彦さんは、みなさんも既にご存じでしょう。
昨年の火まつりにも出演されて、トークと歌で笑いと感動を伝えてくれます。STVラジオでは
月曜から金曜までの午後12時から3時まで「ときめきワイド」でメインパーソナリティを務めています。昨年は様似の歌を作詞作曲し、会場で披露してくれました。今年も自分の番組で営業も含めて様似のことをたくさん語ってくれることでしょう。
その気さくな性格から様似でもファンが多く、マルサンくどうさんや駅前民宿のおばさんとも親交があるようです。今月にはデビュー30周年記念ベストアルバム「いい歌づくし」を発表し、いまノリに乗ってるみのやさん、火まつり当日だけではなく1週間前からのマイクパフォーマンスに期待しましょう。
二日目の(STVラジオ公開録音)歌謡ステージのトップを切るのがパフォーマンスグループ
一世一代時代組です。
今はまだメジャーへの道の途中ですが、その特異なパフォーマンスで注目を集め始めています。彼らは徹底したエコへの取組み(ゴミ拾い、エコバック、マイ箸)を実践しており、北海道のエンターテインメントに革命を起こす勢いで活動中。
木曜や週末、大通公園、狸小路など札幌市内中心部をゴミ拾いしながら歩いています。また隔週、土曜日の22時から札幌狸小路3丁目でストリートパフォーマンスを続けています。
「ターゲットは全世代」で、全世代に高感度に届くプロモーションを、サムライスタイルでのゴミ拾い、道内各地様々なお祭りやイベントに出演し、会場を大いに盛り上げ、全世代に向けて地球温暖化や地球環境のことを考えるきっかけをパフォーマンスしながら伝えてくれることでしょう。
さて、今回は8月7日日曜の歌謡ショー出演者だけをご紹介しましたが、もちろん火まつりはこれだけではありません。次回以降も火まつり情報をどんどんお知らせしますので、ご期待ください。
2011年06月24日
アポイ岳情報08:6/23
昨日のアポイ岳の花の状況です。
まずは、とうとう咲きましたよ! 何がって? これですこれ。

じゃーん。ん?誰ですか、今「変なタンポポ」って言ったのは?
変なタンポポではありません。アポイ岳の固有種、つまりここでしか見られない花「エゾコウゾリナ」です。5~8合目間でぽつぽつ見られるようになってきましたよ。
そのほかに目につくようになってきたのは、アポイゼキショウとチシマキンレイカです。

アポイゼキショウ。7合目から上の登山道付近に結構咲いていますが、高さ10cm程度しかなく地味なので、見逃さないようご注意ください。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ)は、まだ数は少ないですが、馬の背から上で咲き始めました(写真は6/21の当ブログで)。
前回のアポイ岳情報(6/16)で開花報告し、その時点であと1週間ほどで終わってしまうかもとお伝えしたアポイクワガタですが…

やはり、花びらが落ち始めていました。全国のアポイクワガタファンのみなさん!?今週末がラストチャンスかも知れませんよー。
その他、区間ごとの概況を言いますと、登山口~5合目はゴゼンタチバナが見ごろ、ジンヨウイチヤクソウやギンリョウソウがちらほら。5合目~馬の背では、エゾタカネニガナとヤマツツジが見ごろ、キンロバイがちらほら、アポイアズマギク・キタヨツバシオガマ・チングルマが終わりかけ。馬の背~頂上では、ミヤマオダマキとアポイゼキショウが見ごろ、アポイアズマギクはここではまだ元気、キンロバイ・チシマフウロ・アポイカラマツ・アヤメがちらほら。といった状況でした。
さて、本日の登山の目的は、ジオサイトサイン(アポイ岳の見どころに設置した解説看板)の補修でした。サイトサイン類は様似町内の55箇所に設置されていますが、昨年秋、アポイ岳~ピンネシリの登山道上にも設置しました。

これが昨年秋の設置時の様子。車は入れませんし、ヘリで運ぶ予算もありませんので、当然、運ぶのは人力。軽そうに見えますが、看板は10kg近くあります。主力は地元アポイ岳ファンクラブのメンバー。その節は大変お世話になりました。

風などで倒れないよう、深めの穴を掘り、しっかりと基礎まで入れて立てました。
こうして設置したものの、一冬越えて、2箇所で看板のガタつきが生じてしまっていたため、今日は修理にきた作成業者さんと一緒に登ったという訳です。

作業中のこの方、電動ドリルなどのヘビー級工具をぎっしり詰め込んだリュックを背負っているのに、おにぎりと水しか背負っていない私と同じペースで登ってました。さすがプロ。

その一方で、そろって「登山は子どものとき以来」と言う社長のKさん(奥)と広告代理店のIさんは、かなりへばり気味。みなさん、お疲れ様でした。

さて、すっかりガタつきも治まってリフレッシュしたサイトサイン。登山道沿いのサイトサインはこれを含めて全9箇所。アポイ岳だけでなく、吉田岳やピンネシリ頂上にも設置してます。解説の内容は、アポイ岳の名前の由来や、ちょっと得する?ジオ(地質)のことなど、場所によってさまざま。
みなさん、ぜひアポイ登山の折にこの看板に気づいたら、ぜひ解説文も読んでみてください。アポイ登山の楽しみがぐっと広がるはずです。
(krmd)
















