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2013年05月27日

アポイのお花畑を取り戻すドリームプロジェクト

先週の土曜日(5/25)の朝。様似の沖には、ホッキ巻き(採り)の船。磯にはウニ採りの人。

ホッキ巻・ウニ採り.jpg

そんな、穏やかな春の日。恒例のアポイ岳再生委員会の現地作業が行われました。アポイ岳ファンクラブや研究者、行政で構成する同会は、アポイ中腹の民有地で地はぎを行い、高山植物の再生実験を行っています。昨年は、アポイで採取した種から培養した苗を、メンバーの各家庭で育て、それを実験地に植える「ドリームプロジェクト」をスタート。今年も実験地のササ刈りと苗植えを行うべく、勇者たちが地元はもとより全国から集まってきました。

再生作業記念撮影.jpg

種を培養した静岡大学、実験地の場所を提供している王子ホールディングの王子緑化木材、北海道、アポイでエゾシカ調査を行っている酪農学園大学、そしてアポイ岳ファンクラブの面々。実験地に向かう前に、ビジターセンター前で意気揚々と記念撮影です。

13再生_ヒメイチゲ.jpg

実験地は、アポイの5合目下にあるのですが、その道すがら、今アポイで咲いている花をご紹介。まずは登山口からすぐ見られたヒメイチゲ。

13再生_エゾオオサクラソウ.jpg

そして、登山口から2合目にかけてもっとも目立っているエゾオオサクラソウ。

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登山道脇にそっと咲いていたコミヤマカタバミ。

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かんらん岩の岩場の隙間に咲くフイリミヤマスミレ。

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手ブレでゴメン、センボンヤリ。静岡大の増沢先生によると、この花は秋にも自家受粉して花を咲かせる変り種らしい…。

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終わりかけか?ショウジョウバカマ。

そんな花たちを楽しみつつ、約1時間で実験地へ到着。さっそく、ササ刈りチームと苗植えチームに分かれて作業開始。

再生_ササ刈り.jpg

植える苗は、アポイアズマギクとエゾコウゾリナ。静岡大で育てたものと、地元の家庭で育てたもの、約400株を丁寧に植えました。

再生_苗植え.jpg

ところで現地には、昨年春に植えたアポイアズマギクが元気に花を開いていました。

実験地に咲いたアポイアズマギク.jpg

地元住民の手によるドリームプロジェクト。多くの住民がかかわればきっとアポイのお花畑も復活するはずです。

再生委員会総会.jpg

その日の夜には、再生委員会の総会が行われ、引き続きアポイの花の再生活動に取り組んでいくことが了承されました。

再生委員会バンザイ.jpg

世界的にも極めて貴重な、アポイ岳の高山植物群落。地元の誇りであるこの自然を守り育てていくファンクラブなどの活動に、あなたも参加しませんか?多くの住民がかかわることで、きっと大きな力が生まれてくるはずです。「私も…」という方はぜひ、お近くの関係者かジオパーク事務局までお知らせください。(タク)

2013年05月21日

世界推薦のプレゼンに臨んできました

先週末から今日まで、東京及び千葉・幕張に行かせていただきました。何しに行ってきたかというと、世界ジオパークに推薦してもらうためのプレゼンテーションに臨んできたのです。ジオパークには、日本ジオパークと世界ジオパークがありますが、アポイ岳ジオパークは、日本ジオパーク。これまでに、さまざまな活動を行ってきましたが、なんとか世界に挑戦するだけの態勢が整ってきたとの判断から、4月に推薦機関である日本ジオパーク委員会に申請書を提出していました。今回のプレゼンは、その申請書に基づき、11名の委員さんの前でアポイ岳の取組みを発表するというもの。

世界推薦プレゼン1.jpg

会場は、千葉県の幕張メッセ。地球科学系の合同学会発表会・日本地球惑星科学連合大会の1セッションとして、ジオパークの申請地域のプレゼンテーションが組み込まれているのです。今年は、アポイ岳を含めて3つの日本ジオパークが世界推薦の申請を、10地域が日本ジオパークの認定申請を行っており、あわせて13地域のプレゼンとなるだけに、連合大会の会場中、もっとも大きな部屋が用意されました。

世界推薦プレゼン2.jpg

アポイ岳は3番目に発表。坂下会長(町長)とワタクシが12分間のプレゼンに臨みました。発表後は、委員さんからさまざまな質問や意見が出され、答えに窮してしまう部分もありましたが、なんとか終えることができました。しかし、問題はこれから。地域からの申請・発表を踏まえ、今度は委員さんによる現地審査が夏ごろにあり、それに向けて準備を進めることとなります。

地球惑星ポスター会場.jpg

また、連合大会ではジオパークの取組みをポスター発表するセッションも組み込まれていて、こちらはジオ美がアポイ岳での取組みを紹介してきました。

JGN総会.jpg

また、例年、この大会時にあわせて日本ジオパークネットワークの総会が行われていて、今年もメッセ横のビルを会場に通常総会が行われ、ネットワーク理事でもある坂下会長が出席しました。今年は、ジオパークがユネスコの正式なプログラムになるかもしれないということで、ネットワークとしてもこれまで以上、力の入ったPR活動を展開することとなります。でも、アポイ岳も今年は世界に挑戦する節目の年。まずは次の現地審査に向けて頑張っていきますので、地域住民やアポイを愛する皆様のご支援ご協力をぜひお願いします!(タク)

2013年05月18日

アポイ岳情報2012-01:5/16

 <アポイ岳開花情報>

今年のアポイ岳の開花は、とても遅れているそうです。今のところ開花は9種類です(ショウジョウバカマ、ヒメイチゲ、コブシ、フイリミヤマスミレ、オオサクラソウ、エゾムラサキツツジ、サマニユキワリ、アポイタチツボスミレ、アポイアズマギク)。

登山道の雪は、溶けました

 

 ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・ ~・~・  ~・~・ ~・

 

さて、5月16日(木)アポイ山塊に植物調査に行ってきました。TANIMURA氏、SHINNTA氏、IYOKI夫妻、MAT学芸員、私でした。山頂は霧と風ビュービューの世界でした。

 

曇り、一時小雨でしたが、お花がたくさん見られましたので一部紹介します。また食べられる山草を紹介します。

 

 <アポイ山草情報>

サマニユキワリ(様似雪割)が群生していました。近年は、アポイ岳では、アポイちゃんがたくさん増えているとのこと。

0516様似雪割.JPG

姫一華(ヒメイチゲ)↓  雨上がりでも、また違った一面のお花が楽しめます。

0516雨姫一草.JPG

以下、アポイではありませんが、

草蘇鉄(クサソテツ)の若芽、コゴミ(コゴメ)↓。真ん中の一本は残して、山の恵みをいただきます。

0516クサソテツの若芽屈.JPG

反魂草(ハンゴンソウ)の若芽↓。茎をまげていき、折れるところで採ります。

0516反魂草若芽.JPG

ということで、夕飯に食べました。 130516山菜1.jpg

ハンゴンソウの上のほうの葉は、天ぷらに。なんでも天ぷらは、おいしい~。

ハンゴンソウの茎は、手が赤くなりますが皮をむいて、ゆでました。春の香りとほんのり苦みを味わいました~。

コゴミは、葉をとってゆでました。半分はめんつゆにつけました。グルグル巻きの真ん中が、特においしい~。鰹節と醤油でいただきました。

 

そろそろ、アポイもお花がたくさん咲きだす時期です。アポイ岳では、5~10月までお花は見られますが、例年5月末~6月中旬が一番多く咲いている時期です。ですが今年は、遅れるかもしれません。晴れて気温が上がると一気に咲き出すことでしょう。

6/9は、アポイ登山のツアーもあります。http://www.apoi-geopark.jp/event/2013/06/post_78.html

ぜひアポイにおいでください~。(ジオ美)

2013年05月16日

明日、TVで様似町特集!

先日、当ブログにてご報告いたしましたが、STVスポーツキャスターの稲田直人さんが、

様似町でロケを行いました。

その模様が明日、STV「どさんこワイド179」内で放送されます!

ここで明日の放送にさきがけて、ちょっとだけネタばれ写真を公開します!

稲田_役場.jpg

まずは1枚目。役場ロビーにて。

稲田_役場2.jpg

2枚目。右が私です。

前回もお話ししましたが、かなり緊張してしまい酷い出来になってしまいました。

編集でどうなっているかわかりませんが、ここはカットしていただきたい部分です…。

 

あまり写真をアップしても怒られそうなので、この辺にしておきます。

繰り返しになりますが、

5月17日(金)

 

STV「どさんこワイド179」

 

16:00頃~

 

からの放送となっておりますので、ぜひご覧ください!(izm

2013年05月13日

ジオツアー第1弾。雨の心配をよそに無事終了(^^)v

11日の「様似八景コース」が終わった頃から降り始めた雨が、夜中も降りしきり、12日の

「様似山道コース」フットパスの中止が頭をよぎりましたが、参加者・スタッフの日頃の行い

が良かったのか、朝には雨も上がり、いざ出発!

iyoki体操.jpg

その前に、本日山道コースをご案内する1班の認定ガイドi-yo-kiさん(オレンジ色の服)の指導に

より参加者全員で入念に準備体操。

takuガイド.jpg

そして、こちらは2班を率いた少し照れ屋(シャイ)な認定ガイドTakuさんです。

背中で物を訴える様子がにじみ出てます!

エゾオオサクラソウ.jpg

山道コースでは、今が見頃の「エゾオオサクラソウ」の皆さんがお出迎えしてくれましたよ。

ヒメイチゲ.jpg

 また、可憐な「ヒメイチゲ」も顔を出してくれました。

hana2.jpg

この花は「ヒトリシズカ」。まだ満開とはいきませんでしたが、葉は4枚でブラシ状の小さな白い花が

見え隠れしていました。

熊のフン.jpg

コースの途中には1か月程経った、熊のフンを発見!参加者の中には驚きの表情を隠せない

かたもいましたよ(横の携帯電話と比べてもそん色ない大きさの塊でした。)。

ルランベツ沢.jpg

前日の雨の影響で足元がぬかるみ、必死にロープをつたって沢を渡る場面も―。

原田宿.jpg

明治初期に原田安太郎という人物が営んでいた旅籠屋の跡(原田宿跡)で

写真撮影(サマニの毛ガニ~)で参加者全員に笑顔がこぼれていました。

 

約7kmのコースを4時間かけて歩いた様似山道。参加者誰ひとり怪我を

することなく楽しく完走しましたよ(^O^)/

 

ジオツアーの週を迎えてから、毎日週間天気予報とにらめっこをしながら、

当日を迎え、本来ですと両日とも雨予報ではありましたが、参加者皆さんの

熱い思いが雨を吹き飛ばしてくれたことでしょう。

(某タク主幹からは、自分が異動で来たから雨予報だと熱いプレッシャーが‥)

 

今回のジオツアーを終えて、自分個人としては参加者ともっと近い距離間で

話して、交流を深めたかったなあと感じています。(次回以降の反省です。)

 

今回のジオツアーで初めて町内のフットパスコースをご案内していただいた

認定ガイドさんも、一生懸命ガイドしてくださいました。これから、たくさん場数を

踏んで名物ガイドさんになってくれることを期待していますよ。

 

もうすでに6月のジオツアー第2弾が企画されています。

参加者皆さんが笑顔でいられるよう楽しいツアーにしたいと思いますので、

スタッフ一同たくさんのご参加をお待ちしていますね。

 

追伸

ジオローはこの一週間で「八景コース」「山道コース」のフットパスを2回ずつ

歩き、体力限界を迎えております‥(+_+)

                                       【ジオロー】

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