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2021年10月16日

幌満峡の紅葉見頃です

1014日幌満峡の紅葉を見に行ってきました。ちょうど見頃です。常緑の緑、赤色や黄色に染まった落葉の色合いがきれいです。

第2発電所堰堤.JPG

幌満川第2発電所堰堤と紅葉

旧堰堤.JPG

かつての発電所

ミヤマガマズミ.JPG

ガマズミの実

水面.JPG

水面の紅葉

ほかにも幌満峡には、北限のゴヨウマツ、幌満ダム、稲荷神社なども楽しむことができます。車の運転には注意していかれてください。(カ)

2021年10月05日

海の変化

様似町を含む北海道太平洋のウニやサケの変化について全国ニュースになりましたので、こちらでも報告します。

<イルカが浜にあがる>

 2021年9月26日(日)様似町長選挙が行われていましたが、その時大正トンネル付近の海岸には「イルカ」の死骸が浜にあがっていました。4m未満だったので、クジラではなくイルカのはずです。付近にはイルカの香りが充満していました。近所のかたにお話を聞くと、もっと前からあがっていたとのこと。

 クジラの話・その1。2015年4月14日と2018年8月29日ハッブスオウギハクジラ(Mesoplodon carlhubbsi)が様似町の浜にあがり、日本中から研究者が集まり、調査されていたこと。ハッブスオウギハクジラは、大変希少な種。2015年の漂着は、世界で62例目、日本で18例目、北海道で5例目になるそうです。「ストランディングネットワーク北海道では、道内の鯨類(イルカを含む)の漂着情報を集めております。腐敗しているものでも、学術研究に使える場合が少なくありません。ご協力をよろしくお願い致します」とのことです。(引用:ストランディングネットワーク北海道ホームページhttps://kujira110.com/?s=%E6%A7%98%E4%BC%BC%E7%94%BA&paged=2

 クジラの話・その2。アイヌの人々とクジラの話。アイヌによる捕鯨は広く行われるものではなかったようでで、多くの場合、何らかの原因で浜に寄りついたクジラの肉を食料として食べていたようです。その場合も村人たちは大喜びして神に感謝したそうです。一頭のクジラから相当の肉がとれます。クジラは食料として人間にとって大変ありがたいものだったのです(引用:アポイのふもとから)。

 また様似町では昔、クジラがよくあがったそうで、包丁と鍋をもって地域の人々が集まったということもあったそうです。

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襟裳岬・日高耶馬渓が見える景色。10月2日はけっこう波がありました。

<白化したウニとムイなどが浜に打ち上げられる・・・>

 2021.9.21頃から、浜にウニやムイの死骸が多数打ちあがるという話を聞きはじめました。その後、北海道の太平洋側で鮭の死骸が網にかかることもテレビや新聞で報道されました。

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ムイ(ヒザラガイの骨)

 北海道新聞(2021.9.26)によると、今月中旬以降、海水が茶褐色に変色する赤潮が発生している。その海水にはプランクトン「カレニア・ミキモトイ」が大量に含まれていることがわかった。お隣町のえりも町では今月中旬、低気圧による大雨が降ったほか、赤潮が原因なのか因果関係は不明。

 北海道新聞(2021.10.2)によると、9月30日現在、えりも漁協(様似町の半分のエリアはこちらに所属)でサケ1280匹、ウニ10トン。日高中央漁協(様似町の半分のエリアはこちらに所属)でサケ60匹の漁業被害。北海道は各地で発生している赤潮の原因は、西日本に多く生育するプランクトン「カレニア・ミキモトイ」だとして、監視を強化している。

 2021.10.2、様似町冬島の大正トンネル周辺にあがった生物の調査に行ってきました。浜は、香り(おそらく死骸から発生したもの)が充満していました。棘が落ち、多くが白化したウニ(多くはエゾバフンウニだと思われる)の死骸、ムイ(ヒザラガイの仲間)も数多く打ちあがっていました。他には、身の入ったツブ、イガイに仮根を付着させた根のみの日高昆布などが印象的でした。これらは台風などの波の影響で浜に上がったのか、海水温が関係するのか因果関係はわかりませんが、記録しておきます。漁業者の話によると、様似町では過去にも同じようなことがあり、それ以来数年間ウニがとれなかったことがあるそうです。

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ムイ(ヒザラガイ)、ウニ、昆布の根

 2021.10.2、アポイ岳ジオパークビジターセンターに四国出身のかたがアポイ岳の調査後にいらっしゃったので、瀬戸内海の赤潮について伺ってみました。内海の瀬戸内海では、赤潮が頻発する。特に養殖のハマチなどに影響が出る。四国出身としては、外海で赤潮被害というのは驚きである。

 「海の変化」問題に対して、(1)視点の三原則「鳥の目/魚の目/虫の目」(四国との比較、全道の状況把握、現状の記録)に加えて、(2)温故知新(様似町の昔の記録をたずね、そこから新しい知識・見解を導くこと)という視点をもって、少し問題を掘り下げてみました。(カ)

2021年09月21日

ローソク岩先端の崩落

アポイ岳ジオパークのサイトの1つでもあり、様似町の特徴的な景観の1つ「ローソク岩」の先端が崩落しました。よりローソクらしくなくなってしまった!?

雨が1日中降り続いた9月17日の翌日(18日)~20日未明頃に崩落が生じたと思われます。現場を見に行ってきました。5年前の写真と見比べてみてください。

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↑2021年9月20日 ※ローソク岩右下に崩落物が見えます

20160606s.JPG

↑2016年6月6日

ローソク岩と塩釜トンネルは節理(せつり)と呼ばれる割れ目がたくさんできており、それに沿って崩落・すべり崩壊(複合すべり崩壊)がおきたのではないかと思います。(※ローソク岩の隣に塩釜トンネルがあるという位置関係です)

現場を見て、崩落物量の多さに驚きました。ローソク岩や親子岩などの奇岩の景色が侵食と崩落によってつくられたことを改めて感じつつ、崖崩れについてもより考えていく必要があると思いました。

親子岩ふれあいビーチからローソク岩を見た景色も少し変わりました。昔の写真と見比べてみてください。

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↑2013年8月25日夕方

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↑2021年9月20日

ローソク岩・塩釜トンネルについては、2003年以降で、今回を含めて3回は大きな崩落がおきています。(1)2003年9月26日十勝沖地震(2度の震度6)のあと:ローソク岩の先端・塩釜トンネル海側の崩落(引用:広報さまに)。(2)2019年2月頃:塩釜トンネル海側の崩落(引用:地区別企画展鵜苫)(カ)

2021年09月16日

様似小学校5年生がビジターセンター見学を行いました

様似町にあるさまざまな岩石の学習を目的に、9月7日、24名の児童と先生がビジターセンターに来てくれました。事前学習で児童が考えた質問に私が答えながら施設見学を行い、化石、石灰岩、ひん岩、かんらん岩、砂金などを観察しながら学習を行いました。

標本観察.JPG

かんらん岩の大きさはどのくらい?という質問がありましたので、外で景色を見ながら大きさを実感してもらっている様子です(下の写真)。

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お互いに譲り合って標本を見学していたことが、とても印象的でした。教科の学習もある中、子供たちが考えてくれた質問一つ一つに直接お応えする時間をいただき、それがクラス全体で共有されて大地の多様性を学ぶ貴重な機会でした。(カ)

2021年09月14日

おおいた姫島ジオパークの姫島中学校「日高昆布」オンライン学習

はじめて九州の大分県姫島村立姫島中学校と北海道様似町冬島の昆布干場を中継でつなぎ、オンライン学習を行いました。姫島村は「おおいた姫島ジオパーク」に認定されています。

この学習の経緯ですが、姫島中学校1年生が「姫島ひじきのブランディング化」学習を行うため、日高昆布とひじきを比較させたいので、昆布漁を中継してほしいという依頼がありました。担当者と話を進めていく中で、「昆布漁または昆布干し」の中継を取り入れ、アイヌ語地名、地球の深いところの話「かんらん岩」の学習も行うことになりました。

昆布干場.JPG

天日干しされる日高昆布

はじめての試みということもあり、いろいろな事前準備を行いました。ジオパークガイドや職員、漁業者からアドバイスをいただきながら、中継練習・台本作り・雨天時対応・機材の使い方・効果的な説明方法の検討など行いました。

さて8月30日が中継の日。中継場所は、様似町冬島地区大正トンネルの隣です。下の写真、髪の状態のとおり風がありましたが、天気に恵まれました。

模型.JPG

景色.JPG

事前に「昆布とかんらん岩」を姫島中学校に送付し、生徒の手元に標本があることで、現場の様子に近い環境にしました。2mロール状昆布を広げてもらったところ、昆布が長いことと、香りに驚いていたようでした。

ロール状昆布.JPG

まるでバラ!?ロール状昆布。昆布の根にも注目してもらいました。

昆布漁または昆布干しの風景を中継したかったのですが、かなわず。磯船で昆布の採漁が行われるのは、わずか年間20日程度。むしろ見られるほうがラッキーなのです。当日は海の波が高いため昆布漁が行われておらず、昆布干場と景色の中継と、様似町広報が作成した動画「昆布漁紹介」視聴を行いました。昆布漁は全て手作業であること、船で5回以上も採漁することに驚いたようでした。

昆布漁紹介動画はこちらです。日高昆布がどのように採られているか、ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=0Adwc9IsQmI

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昆布水揚げの様子(2016年7月16日)

知らないことを知れることは楽しい、大分県と北海道とこんなに離れているのに、インターネットを通じてつながることができて驚いたという生徒からの感想があったそうです。

質問が7件程度あり、日高昆布の資源管理方法、大地と昆布のつながり、昆布の生態、様似町の他の特産品、2年目の成昆布採漁方法などについてでした。生徒たちはしっかりと受け答えしていました。

拾い昆布.JPG

拾い昆布の様子(2015年7月19日)

実施してみて、「(1)モノが手元にあると理解しやすい、(2)動画はわかりやすく、また悪天候時の補足ツールとなる、(3)日高昆布再発見につながった、(4)言葉だけでは聞こえづらいことがある」ことに気づきがありました。

うまくいくのか不安でもありましたが、結構楽しみながら行った取り組みでした。

おおいた姫島ジオパークホームページでもこの取り組みが紹介されていますので、ご覧ください。(カ)

https://www.himeshima.jp/geopark-news/geopark-topics/r30830gakushu/

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