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2013年09月24日

アポイ岳ジオパークの世界ジオパークへの推薦ならず...

今日、東京で開かれた第18回日本ジオパーク委員会において、アポイ岳を含む4つの日本ジオパークの世界ジオパークへの推薦可否が審議され、アポイ岳は残念ながら今回、同委員会の推薦をいただくことはできませんでした。

今回、世界ジオパークネットワーク(GGN)への加盟を目指して、推薦申請を行ったのは、昨年、同委員会から「保留」されていた「阿蘇」を含めて、「アポイ岳」「白山手取川」「霧島」の4つの日本ジオパークでしたが、阿蘇ジオパークのみが「推薦」となり、残る3つの地域は「見送り」となりました。また、あわせて日本ジオパーク認定を目指した10地域の審査も行われ、7地域が「認定」となったものの、1地域が「保留」、2地域が残念ながら「不認定」となっています。

これによって、日本のジオパークは、ナショナルジオパークである日本ジオパークが26地域、グローバルジオパークである世界ジオパークが6地域となっています。

アポイ岳は、地質地形と植生のつながりや、アイヌ文化などの歴史文化への理解や調査研究が不十分というコメントをいただきました。詳しい審査結果は後日示される予定ですが、気持ちを切り替えてさらなるレベルアップに取り組んでいきますので、皆さまの引き続きのご支援ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

また、今回、推薦となった阿蘇ジオパークのみなさん、日本ジオパーク認定となった7つの地域の皆さん、本当におめでとうございます。特に、阿蘇はこれから世界への本申請が待ち構えていますが、ぜひともGGN加盟を勝ち取れるようがんばってください!

日本ジオパーク委員会のプレス発表文は下記をご覧ください。

https://www.gsj.jp/jgc/index.html

もしかすると、写真なしブログは初めてかも…。本当であれば、吉報に沸く関係者の写真がのるはずでしたが…くっ~、残念!でも、またがんばります!(タク)

2013年09月23日

行ってきました風土&FOODフェス!

みなさん、あけましておめでとうございます

と、いうくらいブログを書いていなかったDです。

 

さてさて、9月21日・22日、商工観光課の精鋭たちは札幌市にあるSTV本社前で開催されました

「風土&FOODフェスティバル」へ出店してきました。

 

オープニングセレモニーを皮切りに始まりました当イベント、この通り様似町長もやる気満々でした。

 

オープニング.jpg

 

今回、様似町から持って行ったのはこちらの品々。

 

商品①.jpg

 

商品②.jpg

 

見たことある!

これいしいよね!

ん?これ初めて見たな~なんていうものがたくさんあるのではないでしょうか。

 

お客様の中には工藤商店のつぶ飯やタコまんまのかまぼこのリピーターもいらっしゃいましたよ(^o^)/

 

アポイちゃん・カンランくんも忙しい合間をぬってアポイ岳から応援に駆け付けてくれました!

アポイちゃんが向かい合っているのは日高晤郎さんですよ~

 

アポカン.jpg

 

この2日間、様似町のブースに来てくれた方、買い物をしてくださった方々、本当にありがとうございました。

 

次回、様似町が札幌で出店するのは11月22日からアクセス札幌で開催される「北のアメ横2013」でしょうか。

日程が近づいたら改めてみなさまに宣伝しますので、ぜひぜひ足を運んでください。

2013年09月13日

第3回アジア太平洋ジオパークネットワークシンポに参加してきました

9月8日~12日、韓国の済州島で開催された、第3回アジア太平洋ジオパークネットワークシンポジウムに参加してきました。シンポジウムの会場は、済州市内のKALホテル。

チェジュ_KAL外看板.jpg
チェジュ_KALタペストリー.jpg

シンポジウムは、ホテルの2階を借り切って行われ、講演や分科会、宣伝ブースなどで各ジオパークの取組みなどが発表されました。このシンポジウムは、アジア太平洋の世界ジオパークが一同に会するものですが、アポイ岳や霧島、白山手取川、阿蘇など、今年世界ジオパークを目指す日本ジオパークも参加しました。

チェジュ_ポスター会場.jpg

宣伝ブースの周りはこんな感じです。

チェジュ_ブースデスク.jpg

我がアポイ岳ジオパークもブースを設置したのですが、なにせ小さなスペース。ウチのジオ美が工夫して、アポイ岳のアピールポイントをまとめてくれました。英語のリーフレットに、かんらん岩の重さを体感する10㎝角のサンプル、無料配布の缶バッヂ、英語の字幕付きPR映像などなど。ここには写っていませんが、中村昆布製作のミニ昆布チップスも100個用意し、これはと思うお客様にプレゼントしました。

チェジュ_ブース様子.jpg

ブースでは、通訳として参加してもらったアリが大活躍。「ここはどこのジオパーク?」「日本です(From Japan)!」「本当???」といった感じでした。

チェジュ_ジオ美発表.jpg

また、各地域の取組みを発表する分科会では、ジオ美が英語でアポイ岳ジオパークを紹介。聴衆の反応も良く、質問もたくさん受けました(もちろん英語で)。アリの助けを借りながら何とか受け答えていたジオ美です。

チェジュ_GGNビューロー.jpg

さらに、このシンポジウムでは、4年に1回各地域に課せられる再審査の結果発表や、新たに認定されるジオパークの発表も行われ、日本は洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島の3つが再認定されたほか、新たに隠岐ジオパークがGGN加盟を果たしました。隠岐のみなさん、本当におめでとうございます!

チェジュ_豊岡高校生.jpg

そうそう、それから、会場にはポスター発表の場もあって、再来年、このシンポジウム会場となる山陰海岸ジオパークから高校生も参加し、英語で発表していました。子どもたちの頑張りに、ついつい親の気持ちで見てしまうワタクシでした。

チェジュ_万丈窟.jpg

シンポジウムは3日間にわたって行われましたが、中日にはチェジュジオパークのジオサイトを巡るジオツアーもあり、気温30度の中、汗だくになりながら参加しました。これは、万丈窟(マンジョングル)という7㎞にも及ぶ溶岩洞窟の入り口。中は寒くて暗いのですが、照明や歩道、緊急用の電話(携帯がつながらないので)なども整備されていました。

チェジュ_石垣.jpg

ところで、チェジュは火山の噴火によってできた島。そのため、土を掘り返すと、無数の岩が出てくるそうで、畑を掘り返した際の石はこうして石垣として活用するとのこと。この石垣が島のイメージそのものなんです。

チェジュ_枯川.jpg

また、溶岩が冷えて固まった地質なため、水はけも激しく、川も完全に枯れています。今年は記録的な少雨ということで、どの川もこんな状態でした。

チェジュ_城山日出峰.jpg

これは、城山日出峰(ソンサンイルチュンボン)というところ。様似のエンルム岬を巨大にした感じといえば想像つくかしら。でも、その成り立ちはエンルムとは全く異なり、これは水中火山爆発によってできた火砕丘(タフコーン)という地形だそうです。さきほどの万丈窟と同様、世界自然遺産にも指定されており、さすがにスケールが違います。

チェジュ_城山_階段.jpg

どのぐらいのスケールかというと、こんな急な階段を600段も登って着くぐらい。あ~大変だった。

チェジュ_城山_頂上.jpg

頂上には、皿のような火口の縁に展望デッキが設けられていました。がんばって登った割にはちょっと拍子抜けでした。むしろこの地形は下からや上空から見た方が良いのかもしれません。

チェジュ_城山からの眺め.jpg

城山日出峰の山頂から眺め。遠くの山々は全て火山噴火によってできた地形です。アジアのジオパークはもちろん、ヨーロッパやアフリカからも関係者が参加した今回のシンポジウム。アポイ岳の存在もかなりPRできたと思っています。今月24日には、日本ジオパーク委員会によるアポイ岳の世界ジオパークの推薦の可否が決定します。もし、推薦となれば、今回の訪問が必ず生きてくるはずです。(タク)

2013年09月08日

早稲田大学巡検御一行様いらっしゃ~い。おやきうまかった?

現在、アポイ岳ジオパークを中心とした日高南部の地質巡検のために、早稲田大学の学生さん達がアポイ山荘にお泊まり中(といっても、今日チェックアウトですが)。先日のその巡検にちょっとお邪魔してきましたので、その一部をご紹介。

早大巡検_メナシュン_片麻岩.jpg

この日は、日高山脈脊梁近くのメナシュンベツ川付近の露頭を観察。この露頭は、日高変成岩の中の泥質片麻岩と角閃岩がきれいに互層になっています。

早大巡検_メナシュン_露頭.jpg

ここまでは、林道を中型バスで来たのですが、ここからはもう少し上流にある露頭まで歩いて進みます。

早大巡検_メナシュン_楽古遠.jpg

なにやら、中国の山奥に来ているような写真ですが、奥の雲に頭が隠れているのが、日高山脈南部の脊梁の一つ、楽古岳です。

早大巡検_メナシュン_キツネ.jpg

近くで行われている工事の関係者以外で、我々を迎えてくれるのは、クマかシカかキタキツネの子ども?。そんな山奥での巡検模様はこんな感じです。お~こわ!

早大巡検_メナシュン_渓谷.jpg

この露頭では、花こう岩の一種のトーナル岩を観察。また、さらに上には、地震の化石といわれるシュードタキライトの露頭もあり、ちょうどこの沢の排水工事をしていた方に作業の手を止めてもらって、指導教官のタカ・ヒデ先生がレクチャーです。写真中央の黒い筋がシュードタキライトで、地震の際の摩擦熱によって溶かされた岩石が急に冷えてできたものだそうです。

早大巡検_メナシュン_シュー.jpg

ところで、林道脇で目立っていたのが、鹿も食わねぇヒダカトリカブトの花。きれいな花には毒がある…。

早大巡検_メナシュン_ヒダカ.jpg

さて、この日の巡検予定がかなり早く終わったため、アポイ岳ジオパークのメインサイト・エンルム岬に急きょ寄ることに…。

早大巡検_エンルム台場.jpg

台場に置いてあるジオパークの案内板に食いついてくれるのは、さすが地球科学実習の学生さん達(みんな3年生です)。しかし、感心するのはみんな真面目なんです。そこで、これまた真面目なタカ・ヒデ先生の話を真剣に聞いている学生さん達の気を引こうと、様似名物・中村おやきをサプライズプレゼント。おやき屋のかあさんにここまで出前してもらったのでできたてのホカホカ。真面目な学生さんたちもこのとおりで、目論見どおり。

早大巡検_エンルム台場_おや.jpg

そして、おやきで温まったあとは、昨日のブログで紹介した浦高巡検と同様、裏側の板状節理も見学。

早大巡検_エンルム板状節理.jpg

高校生とは違いさすがは大学生。ここでもタカ・ヒデ先生の解説に熱心に耳を傾けていました。

早大巡検_ビジター見学.jpg

最後は、リニューアルしたアポイ岳ジオパークビジターセンターを見学してくれました。センター内は、地形地質を紹介する赤いゾーンと高山植物や歴史を紹介する緑のゾーンがあり、正直言うと、これまで緑のゾーンの方がお客様の滞留があるような気がしていましたが、彼らはやはり赤いゾーンを熱心に見てくれていて、これまたうれしい限りでした。

巡検一行は、今日、アポイ岳ジオパークを発ち、次の巡検地の洞爺湖有珠山へ。また、再来年になるのかな?次回の巡検もお待ちしていま~す。(タク)

2013年09月07日

シマ田先生ご案内の、浦河高校アポイ岳ジオパーク巡検ツアー

8月21日のブログでご紹介した、浦河高校でのジオ講座。今年度最後を飾る巡検ツアーが今週の火曜日行われました。講師は前回同様、小学校教諭のシマ田先生。町のマイクロバスを借りて、まず向かったのは日高幌別川に架かる橋の上。

浦高島田巡検_幌別.jpg

遠くに見える日高山脈の脊梁とその手前の山並み。地形から地質の違いを読み取れることをシマ田先生がレクチャー。そして、その後はアポイ岳ジオパークに入って、いつものエンルム岬。

浦高島田巡検_エンルム台場.jpg

台場から、かんらん岩でできたアポイ山塊や様似の地形を観察しました。ところで、生徒の後ろ姿ばかりですが、どんな子たちかというと…こんな感じの子たちで~す。

浦高島田巡検_エンルム板状節.jpg

エンルム岬は、安山岩の一種のひん岩という火成岩でできていますが、岬の裏に回るとこんな板状節理が観察できるのです。「じゃあ、みんなで記念撮影しようか?板状節理のポーズでお願いします。」と無茶振りしたら、かろうじて節理面に沿って横向きになってくれました。ア・リ・ガ・ト。

浦高島田巡検_角閃岩の褶曲.jpg

それから、アポイのすそ野が太平洋に落ち込んでいる、日高耶馬渓に行き、ジオサイト・角閃岩の褶曲前からえりも岬を遠望。「お~、あれがえりもの街並みか~。」などと、つぶやいているのかしら。ところで、この辺りの海食崖に咲いていた花をご紹介。

浦高島田巡検_マツムシソウ.jpg
浦高島田巡検_ヒダカミセバヤ.jpg

マツムシソウ(上)にヒダカミセバヤ。マツムシソウは終わりがけで、そのかわり、ミセバヤがもうすぐ満開を迎えそうです。

浦高島田巡検_幌満河原.jpg

さて、巡検の最後は、幌満川の河原での岩石採取です。シマ田先生からハンマーで叩くコツをレクチャー受けた後、ゴーグルと軍手をつけて、いざ挑戦!おっかなびっくりでなかなかうまく割ることができなかったのですが、自分だけのサンプルをゲットして巡検終了となりました。

今年度の浦高でのジオ講座はこれでひとまず終了。来年度は2・3年生合同の授業ということになります。今年は初めての取組みということで、授業内容も手探りでしたが、来年度は浦高のオガ・ミチ先生ともよく打ち合わせてよりよい授業ができればと思っています。

なお、明日のブログは早稲田の巡検模様をご報告。今日と同じアングルがさて、いくつ出てくるでしょうか?(タク)

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