ブログ
2014年08月28日
アポイ岳ジオパーク 日本から世界への推薦が決定
日本ジオパーク委員会は、本日(8月28日)開催された第21回日本ジオパーク委員会において、審査の結果、アポイ岳ジオパークを世界ジオパークネットワークへの新規加盟を推薦する地域とすることを決定しました。
本日午後5時15分頃、同委員会事務局から、様似町長へ推薦決定の電話連絡をいただきました。
これまでアポイ岳ジオパークの推進にご理解とご協力をいただいた皆さまに、ご報告とお礼を申し上げます。
このあとは、世界ジオパークネットワーク加盟の申請書類を提出し、審査を受け、加盟の可否が決定するという流れになります。
世界への道はまだまだ厳しいものがありますが、これからも町民一丸となって取り組んでいきたいと思いますので、今後とも皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。
|
|
|
|
2014年08月25日
今年2度目の野外ジオ塾で、大地の成りたちと歴史文化を学ぶ
暗いトンネルを歩く集団。最近、ジオパーク効果か、単なる健康志向か、まちなかをリュック背負った人々をよく見かけますが、これは当ジオパークのガイド養成講座「ふるさとジオ塾」の野外講座の一コマ。
|
|
このトンネルは、日高耶馬渓エリア内にある山中覆道。あまり車が通らないので、我が物顔で進みます。
|
|
アポイ岳の山裾が太平洋に落ち込み、約6キロの断崖絶壁をつくっているのが、日高耶馬渓。プレート衝突でできた日高山脈の南端に位置します。
今年のジオ塾は、座学中心にすでに6回。年間予定の折り返しです。この日は、座学で学んだことを現場で確認。講師は、現役ガイドのミズノンさん。
|
|
そして、岩石担当のカトちゃんです。
|
|
この日は、国道下の砂浜にも降りてみました。
|
|
何があるかというと、岩です。ここは、今年新たにジオサイトに加えた「平宇の屏風崖」下の砂浜。約1600万年前に浅い海の底に溜まった砂岩や礫岩の互層が見られます。
|
|
ここは、干潮時でなければ露頭が見えなく、この日は大潮。ばっちりかと思ったら、意外にも潮があまり引いておらず、ちょっと物足りない露頭しか見られませんでしたが、現役小学校教諭のシマ田ガイドにも登場してもらい、わかりやすく説明してもらいました。
|
|
また、この日はジオサイトではないところにも突入。アポイ岳周辺には、かつては波打ち際で平らに削られ、大地の隆起とともに陸地化した段々の丘・海岸段丘がありますが、その証拠となる段丘礫を見に、アポイのふもとのコトニ川へ。
|
|
ちょっとわかりづらい写真で恐縮ですが、川の流れで削られ露出した地層には、基盤となるはんれい岩という岩石の上に、かつて波打ち際で流され削られた丸い礫の層が10m規模で堆積している様子が見てとれます。
|
|
コトニ川近くの海岸の岩場には、つぼみをつけたヒダカミセバヤの姿も…。これを見ると秋の訪れを感じます。次回のジオ塾は、座学に戻って、地震と津波のメカニズムを学ぶ2時間講座。防災の観点からも、一般開放講座とします。開催日は、9月11日(木)午後7時で、近くチラシをアップしますので、ぜひご参加ください。(タク)
2014年08月15日
お盆のスペシャルイベント、キャンプ場もいっぱいです
すっかりご無沙汰してしまい、申し訳ありませんでした。春からフェイスブックも始めたのですが、ブログとの棲み分けをはっきりしないまま、見切り発車したため、少々、ブログ更新に影響を与えてしまっています。
というのは、言い訳。気を引き締め直して、がんばります。
さて、お盆真っ最中ですが、みなさんは帰省中でしょうか。お墓参りはすみましたか?アポイ岳ジオパークビジターセンターでは、お盆返上でスペシャルイベント実施中です。
|
|
近くのキャンプ場客を取り込もうと、1回200円の体験メニューを用意。
|
|
何をやってもらっているかというと、ビジターセンターでも関連グッズを販売している、鹿角を使ったペンダントづくりなんです。
|
|
ところで、すぐ近くのキャンプ場はどうなっているかというと、このとおりけっこう混んでます。
|
|
今は懐かしのゴーカートも、この時期ばかりは親子連れでにぎわっていました。
|
|
子どもが運転手で、お父さんは助手席に。受ける風も心地よいようです。
|
|
山を楽しむなら、このアポイキャンプ場。そして、海を楽しむなら、親子岩ふれ愛ビーチキャンプ場。そちらも、今週は超満員。何となく、秋の気配を感じるアポイ岳ジオパークです。(タク)
2014年07月24日
恒例の様中1年「様似再発見の旅」工業班に同行してきました
先週の金曜日、毎年、様中1年生の総合学習で行っている「様似再発見」の校外調査のお手伝いをしてきました。
|
|
今年は、マイクロバスとワゴン車4台が出動。グループごとに決めた研究テーマについて、現場に行って見て聞いて調べるのがこの日の目的。ワタクシは、様似の工業を調べる班を案内することに。
|
|
まず向かったのは、さまざまの石灰製品をつくっている、田代の小野工業さん。
|
|
小野社長自らが、なぜここに石灰岩があるのか、会社の来歴・業績など、生徒たちの質問に丁寧に答えてくださりました。予定になかったプラント内も見学させてもらい、子どもたちは興味津々の様子でしたヨ。
|
|
次に向かったのは、アポイの裏側の幌満峡にある水力発電所。未舗装の林道を山越えしたので、車酔いしてしまう子どもたちもいましたが、なんとか到着。発電事業を行っている、新日本電工の高橋課長に発電所内部を案内してもらいました。
|
|
さらに一行は、幌満峡下流にある東邦オリビン協業にもおじゃま。アポイを形づくっている「かんらん岩」を採掘し、工業製品として販売している会社ですが、かんらん岩の特性や用途について、石井所長から丁寧に教えていただきました。
|
|
この日はとても暑く、会社のおねえさんが差し入れてくれた冷たい缶ジュースがとてもありがたかったです。
|
|
最後に大通にある新日本電工の工場に立ち寄って、再び高橋課長から工場で作られている土壌改良剤について説明を受けました。ここの工場では、かつては幌満の水力発電所でつくられた電気を使って、電気炉による合金鉄がつくられていたのですが、現在は、他の工場から出るスラグをつかって田んぼで使う土壌改良剤をつくっているそうです。
漁業のまち・様似もよく見れば2次産業のウエイトが大きいことが子どもたちにも伝わったはずです。
|
|
校外調査はお昼で終了したのですが、この日はアポイの火まつり花火大会資金造成企画の「ビアガーデン」。午後から会場設営、夕方からは生ビールやフラッペの提供、そば・うどんづくりに精を出すワタクシなのでした。(タク)
2014年07月20日
鹿追町の子供たちと石で遊んできました
鹿追町で石を使って子供たち向けの事業をしたいとの依頼をいただきまして、僭越ながら私が石の先生となり子供たちと石で楽しく遊んできました。約10日遅れの報告です。。。
とかち鹿追ジオパークは、アポイ岳ジオパークと同じ日本ジオパークです。
まずは、然別川の河原で、小石を集めて標本箱を作りました。「はい、この石と同じ石を見つけましょう。」見本を見ながら、6種類石を探しました。
↓見本として、石を切って磨いたものを作りました。
子供たちは、宝探しをするかのように目を輝かせ「この石なに~?」とスタッフに質問するうちに、石を見分けられるようになっていましたよ。変質していないはんれい岩など、珍しい石もたくさん見つけてくれました。
子供たちは、河原でいろいろな種類の石を見て、安山岩が一番多いことを実感したことでしょう。そこから鹿追町は、火山でできた大地であることを実感できたと思います。様似町には、安山岩が出ないことを話すと、子供は驚いていました。
安山岩を切って磨いたもの。まるで、しそごはんのよう。
石の大きさ調べも行いました。
川の運搬のはたらきを実感できたかな?「河原の石が丸いのは、なぜかわかりますか?」という質問にも、ばっちり答えてくれた子供もいました。
最後に石を磨き、にニスを塗ります。自分で集めた石が、見やすくなって、光りましたよ。
そして、黒曜石(十勝石)、アポイ岳からのプレゼントのかんらん岩を納めて、標本箱完成です。
講師をさせていただき、私の方も火山の大地・鹿追と、プレートの衝突でできた大地・様似を比較できたことで、より様似町のことがわかってきました。
講座終了後にいただいた、しかめんさんの「ゴボ天そば」は、とてもおいしかったです。
その後午後から、大人向けオプション?、上流の河原も見てきました。午前中とは、違う種類の石もありました。するどい質問をたくさん受けました。「石見分けられるようになりたいな~」、「石の見分け方がわかれば、面白いだろうな」との感想をいただきました。石の知識は多くは直接は役には立たないところもありますが、知的好奇心を満たせるような講座を実施していきたいものです。
とかち鹿追ジオパークの皆様ありがとうございました。※このブログの写真は、とかち鹿追ジオパーク提供です。(ジオ美)



