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2015年03月10日
様中2年生が、札幌でアポイ岳の環境保全について発表しました
3月8日(日)、札幌啓成高校におじゃましてきました。
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この日は、ここで行われていたのは、国際森林環境フォーラム。
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このフォーラムは、文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されている同校が主催したもので、札幌や旭川、釧路など道内8校の生徒が、カナダなどで自然環境保護について学んだ経験を英語で発表する催し。環境活動家のC.W.ニコルさんが基調講演を行いました。
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ワタクシ、別に高校生の英語発表やニコルさんの講演を聞きに行ったわけではなく、このフォーラムでは同時開催で道教委主催の「北海道環境学習フェア2014」も行われていて、そこにポスター発表するという、我が様似中学校の子どもたちの奮闘ぶりを見に来たのです。
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基調講演とポスター発表は体育館で行われていました。国際フォーラムとあって顔ぶれも国際色豊かです。
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SSH事業の一環でカナダ・マレーシア・シンガポールを訪問して各地の環境政策を学んだ21人の高校生は、それぞれ英語でその成果を現地から招いた関係者に発表していました。
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その一角に、環境学習フェアのコーナーもあり、様似中をはじめ応募した道内中高校が各地で取り組んでいる環境学習についてポスター発表していました。上の写真は、室蘭の中学生。イタンキ浜の鳴き砂について実際に砂などを持ち込んで発表していました。
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そしてこれが、我が様似中学校2年生の発表ポスター。手前味噌ですが、一番目立ってまとまりのあるポスターでしたヨ。内容は、様似町の概要から始まり、アポイ岳の特徴、高山植物の現状と課題、昨年から様中生が取り組んでいるドリームプロジェクト(高山植物の再生活動)、そして、それらを包含するジオパークの可能性について、とても簡潔かつわかりやすく述べられています。
そしてなにより、これを発表した6人の2年生たちの堂々とした発表ぶりに、オジさんはウルッときてしまったのです。
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ワタクシも、総合学習などで様似の子どもたちが発表する場面を何度も見ていますが、モジモジしたり原稿棒読みだったりということが少なくありません。しかし今回、これだけ堂々と発表できたのは、やはり様似やアポイを知らない外の人にその価値をきちんと伝えなければならないという場面に遭遇したこと、そして何より、子どもたちがアポイのことを学ぶなかで、アポイ岳がよその人に自慢できるとてもすばらしい価値があるということを、実感として持ったことが大きかったように思います。
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ワタクシは、この発表とニコルさんの講演を聞いて失礼しましたが、子どもたちはその後も実験学習などを行ってさらに環境について理解を深めたとのこと。この発表機会は今年で終了とのことですが、例えばジオパークの全国大会で発表してもらうのもいいな~と感じました。発表者の南さん、大沢さん、平野さん、佐野さん、熊谷さん、古舘さん(順左から)、お疲れ様でした。立派でしたヨ。それから、写真紹介できずに申し訳ありませんでしたが、引率の神成校長先生、ありがとうございました。(タク)
2015年03月02日
札幌で初開催!アポイ岳ジオパークフォーラム
2月28日(土)、札幌市の北洋大通センタービル(北洋銀行本店)で、アポイ岳ジオパークフォーラムが行われました。これは、室蘭開発建設部と北洋銀行との共催で様似町が行ったもので、札幌初開催!
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会場には、定員を超える170人が訪れ、関係者も含めると210人もの規模となりました。けっして大きくない会場はこのとおり。
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会場は、ビル4階のセミナーホール。本来は北洋銀行専門のホールですが、銀行のご厚意で使わせていただくことになったもの。
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ホール前のフロアには、このとおりアポイ岳や北海道、日本、世界のジオパークを紹介するパネルや写真も展示しました。
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フォーラムのテーマは、「アポイ岳の魅力を通じて、ジオパークの価値と可能性を探る」。まずは、主催者を代表して、坂下一幸様似町長が今年の世界認定への決意を表明しました。
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また、講演の前に、事務局からプレゼント告知もさせていただきました。アンケートにお答えいただいた方には、特産の日高昆布とアポイ岳ならではのかんらん岩ケーキをプレゼント。ケーキは、地元の喫茶店・カフェマザーさんで販売しているものです。また、限定20人には、キャラクターのカンランくんとアポイちゃんを手書きしたオリジナル凧もプレゼント。これは、地元の凧づくり名人の南さんから提供いただいたものです。
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フォーラムは2部構成で行われ、最初は日本ジオパーク委員会副委員長で東大地震研究所教授の中田節也氏(上)から、「世界から見た日本ジオパークとアポイ岳」と題した講演。二人目は、植物写真家の梅沢俊氏(下)に、「日高の山々とアポイの花々」と題して、それぞれアポイ岳の魅力やジオパークの情勢について講演をいただきました。
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休憩をはさんだ後半は、5つある北海道内のジオパークをご紹介するバーチャルジオツアー。洞爺湖有珠山の市毛さん、白滝の熊谷さん、三笠の下村さん、とかち鹿追の大西さんから、それぞれのジオパークの特徴をご紹介いただきました。
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また、サイド企画として、ビル地下2階の大通ビッセでは、様似町特産品販売とアポイ岳ジオ体験コーナーを設置。
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特産品では、日高昆布や真空パックの魚類、ジオパークグッズなどを販売。チカホを行き交う人たちがたくさん足を止めてくれました。
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ジオ体験コーナーでは、宝石のような鉱物を探してつくる鉱物標本づくりや、アポイ岳の花々をあしらった正12面体ペーパークラフトづくり、ジオパークキャラクターの缶バッジづくりが行われ、子どもはもちろん、大人も楽しんでいたようです。
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今回、初の試みとなった札幌でのジオパークイベント。準備不足もあって、至らぬ点も多々ありましたが、大勢の方々に足を運んでいただき、アポイ岳やジオパークのことに理解を深める良い機会を提供できたのではと思っています。この成功を、春以降に行われる予定の、世界ジオパーク現地審査につなげていきます!(タク)
2015年02月22日
ジオツアーその2・冬のアポイ岳登りました!そして美味しい食べ物と
ジオツアー2日目。冬のアポイ登山の様子をたくさんの写真で紹介します。
数日前まで雨予報だった日でしたが、今日の天気は曇りときどき晴れ!!そこまで寒くもなく、風もあまりなく歩きやすい天気でした。
冬山アポイの案内は、SNTガイド、昨日に引き続きIYKガイド。
ふもとからアイスバーン状態になっていますので、出発前にアイゼンを履きます。
ふもとの林の中は晴れ間が時おりさし、心地よく歩きました。樹木、鳥の痕跡、シカの痕跡などを見ながら進みます。
第4休憩所付近の木に見られる、オオトラカミキリの食痕。らせん状の痕が見られます。木を枯らしてしまうのだそうですが、なんとも不思議な食べ方です。
氷の階段もありました。つるつる滑りますが、アイゼンの爪をさして慎重に登ります。氷の上にうっすら雪が積もっていて、大変滑りやすいです。
日当りがいい場所などは、ササが見えるほどの積雪。シカの足跡、食痕が去年よりも多いように見えますが、春先どうなるのでしょうか。
5合目小屋に到着ー!!うっすら雲の中ですが、目的地アポイ岳山頂が見えます。
馬の背あたりの稜線には、雪庇(せっぴ:風下にできる雪の塊)が続きます。自然が作り出すみごとな造形だな思いながら慎重に歩きます。
馬の背過ぎで、アポイ岳を背景に記念撮影。夏山アポイよりも難易度は高いですが、みなさんとてもお元気です。
9合目からの眺め。雪がつくダケカンバ、馬の背の稜線、ちょっとぼんやりですが様似町市街地。白色が輝く、ダイナミックな景色です。
アポイ岳山頂到着!!お客様”全員”が登頂でした!!
積雪は、このくらいです。今日の山頂は風があたるため、すぐに下山を開始します。
下山。吹きだまりになっており、歩くとバランスを崩して転びやすいです。
5合目の小屋にて、あたたかい飲み物が振る舞われました。ほっと一息つく姿にとても嬉しくなりました。アポイ岳から降りてきて食べたお昼ご飯とあたたかいお茶は、とても美味しかったです。
全員が無事下山!!お知り合いになっちゃいましょう交流会ということで、様似迷菓・梅屋さんの「尻餅」、マルエー商事さん昆布パンが振る舞われました。きざみ昆布とツナの組み合わせが美味しいです。
私は、食べられなかったのですが(笑)今日のお弁当です。手作り「昆布入り具沢山おにぎり」「昆布入り卵焼き」様似産の食材を使ったお弁当です。マルエー商事さん、ありがとうございました!!
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お客様が全員アポイ岳の山頂に立つことができました。怪我も無く、無事にツアーを終えることができました。多くの方々のご尽力あってのことです。今年度のアポイ岳ジオパークジオツアーは終了しましたが、来年度も8回ツアーを企画しています。様似の魅力を知ってもらえるように、満足いただけるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。参加者のみなさま、お疲れ様でした。参加ありがとうございました。
<テレビ放送のお知らせ>今回の冬のアポイ岳ツアーは、明日23日、夕方18:10からのNHKほっとニュース北海道・胆振日高版内でテレビ放送されます。ぜひご覧下さい。(ジオ美)
2015年02月21日
晴天!ジオツアー冬の幌満峡トレッキング
2月21日、今年度最後のジオツアー1日目です。天気が良く、それほど寒くもなく、歩いてとても気持ちの良い幌満峡トレッキングでした。
札幌・小樽・北広島・旭川・函館・帯広方面から、25名ものお客様にご参加いただきました。定員でお断りさせていただいた方には申し訳ありません。以前のジオツアー、アポイ登山や様似山道などで、何度か様似を訪れたことがある方も多く、大変嬉しく思いました。
歴史担当MZNガイドと、自然担当IYKガイドと幌満峡を歩きます。
今年の様似の町中は、道路に雪がないほど少雪。先週の雪で、今の幌満峡はこのような状態です。ところどころアイスバーンですが、渓谷の景色、樹木、岩、鳥などを見ながら歩きます。
旧大泉小学校の場所から、幌満ダムをめざします。
枯れたススキやセイタカアワダチソウ、ミヤコザサも、いつもと違う景色に見えてきました。
幌満ダム到着。
幌満峡トレッキング中、クマなどを見回っていただいていた、様似町猟友会のSKRIさん。昔は、ダムの向こうの山の上までシカ追いをされていたとのことです。鹿笛は雄鹿の鳴き声に似た音を出し、鹿を寄ってこさせるために使うのだそうです。
幌満ダムからは、雪が積もって谷筋が白く輝く広尾岳が見えました。ダムには氷が張っています。澄んだ青空と雪山、ずっと見ていたくなるような景色でした。
途中、コゲラにも出会いました。
幌満川第2発電所を新日本電工TKHS課長に案内してもらいました。
水力発電のしくみ、発電所内の設備、電力供給のしくみなど、とても楽しくお話いただきました。
幌満を離れ、冬島地区のヲホナイの滝へ。数日前に凍ったばかりという氷瀑も見られました。今年は、昨年よりもダイナミックに凍ってます。お客様も大変感激されていました。ENDTさん、ありがとうございました。
最後に太平洋に沈む夕日を眺めながら、心晴れやかに宿に向かうのでした。
今頃、夕食に毛蟹をはじめ様似の海産物を堪能されていることでしょう。明日は、アポイ登山です。晴れるといいなと願ってます。(ジオ美)
2015年02月02日
シフォンケーキおいしかった!日高昆布フォーラムと久野志乃絵画展
昨日は、特産の日高昆布の生産・流通・消費を考える、「第7回日高昆布フォーラム」が様似町中央公民館で開かれました。
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会場には、昆布漁師さんや加工屋さん、漁協関係者など、200名ぐらい(目見当です)の人が来ていました。
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フォーラム実行委員会の会長と副会長。。。。。マスコットのおこぶちゃんとここぶちゃん、皆さん忘れていませんよね?
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講演では、福井県敦賀市の昆布卸し・加工業者のナマトタカハシ㈱の北村さんから、様変わりしている昆布流通の実態をお話ししてもらったほか、様似町で昆布の研究を続けている、北大の四ッ倉先生から、試験実施した昆布胞子散布による養殖試験の結果が報告されました。
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休憩時間には、漁協女性部と町食育協議会のお母さん方がつくった、昆布巻きやシフォンケーキなどがふるまわれ、昆布を使った新しいメニューに、参加者も「おいしい、おいしい」を連発していました。
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これは、特製シカ肉昆布巻き。シカ肉の消費拡大が叫ばれていますが、そのシカ肉と昆布のコラボです。
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そしてこれは、おなじみの昆布チップスに、昆布を素揚げし、フランス製粉砂糖「プードルデコール」をふりかけた、その名も「海の天使」。昆布の塩味と優しい甘味が絶妙です。
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そして、ケーキ生地に昆布の粉末を混ぜた、シフォンケーキ。、もう堪りません!
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そして、館内にはもう一つのイベントが。様似町出身で札幌在住の美術家・久野志乃さんの絵画展もオープンしてました。本当なら本人さんにご登場いただくのですが、ご不在であったため、急きょ叔父の久野漁業の社長さんに宣伝していただきました~!
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独特の世界観を醸し出している久野さんの作品。
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ギャラリーには、フォーラムに来た方々もたくさん足を止めて彼女の世界を楽しんでいました。
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久野さんの絵画展は、2月15日まで開催しています。ぜひ、一度ご覧ください。
温暖化による昆布の不良や、消費者のニーズ変化など、日高昆布を取り巻く状況は厳しくなる一方ですが、だからこそ400年続く基幹産業を後世につなげるため、地域全体で考えていく必要があるますね。(タク)



