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2011年09月15日
エキ弁、いかぁっすかあ~
まだ列車が移動手段の主役だった頃、お昼の主役は今のようなコンビニ
ではなく「駅弁」でした。旅の途中、列車の中でフタを開け鼻と目を楽しま
せた後、おもむろに味わう。
車窓からの風景と同時に味わう駅弁は旅の思い出をさらに楽しくするものでした。
時代は変わり、列車で移動するお客さんそのものが減ったいま、当然駅弁を売っ
ている駅も数えるほどとなりました。いまではデパ地下の催事で売られるくらい
でしょうか。むしろ空港で買える「空弁(そらべん)」の方が一般的だったりして…。
そんな状況を打破しようとこの様似にも駅弁が登場しました。ひとつは既に定
番商品であるマルサンくどう商店が提供する「潮風弁当様似産つぶめし」です。
こちら灯台ツブがたっぷり入った醤油味のまぜご飯作りで、おかずが無くとも箸
がどんどん進みます。価格は480円で、管内某ホテルのライバルつぶ弁当の
半額となっています。
「みな様に」でも1か月足らずで100個を売り上げる人気商品、
もちろんくどう商店でも買えますので、売り切れの際には西町でどうぞ。
もうひとつは最近デビューしました「真つぶのおにぎり弁当」です。
(今ならお試し価格500円。真ツブが入ってこの値段はお得)
こちら醤油味の黒むすびと塩味の白むすびが入りさらにおかずが4品ついてます。なんと
いっても贅沢に真ツブを使っているのがPRポイントで、さらに様似産の昆布をまぶし、
さまに色を前面に出した弁当となっています。
この強力2大弁当、ぜひ「みな様に」ご賞味していただきたい!
(302)
2011年09月13日
せっかくのメーゲツも天気に恵まれず...
今日、東北大学(土屋教授)の学生さん20名ほどが地学巡検で役場前のかんらん岩広場にやってきました。土屋先生は、毎年お越しいただいていて、去年は町民向けの講演も引き受けてもらいました。
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アポイ岳調査研究支援センターに宿泊しながら、日高東部のフィールドを巡る予定で、その最初にこの広場でお勉強というわけです。学生さんたちは、クリノメーターと透明メッシュシートを手に、鉱物の数を一生懸命数えていました。
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がんばれ!学生さん。
ところで、今日も午後から雨ですが、昨日は中秋の名月のはずがあいにくのお天気。「十五夜お月さん、見ては~ね~る。」とはいかなかったですね。しかし…
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ワタクシのコンパクトデジカメとコンパクト三脚を駆使し、顔中蚊に刺されながらなんとか撮ったこの1枚。意気込みは買ってね。(タク)
2011年09月12日
観音山の自然を取り戻せ!
2日前の9月10日、アポイ岳ジオパークのジオサイトの1つ観音山で外来種オオハンゴンソウの駆除作戦が行われました。

この黄色い花がオオハンゴンソウ
オオハンゴンソウは北米原産ですが、明治時代に園芸用として持ち込まれたものが野外に広がり、現在では本州中部以北を中心に広がっています。ここ様似町も例外ではなく、この時期、あちらこちらで一面の黄色いお花畑が広がっているのを目にすることができますが、そのほとんどがこのオオハンゴンソウの大群落です。
ただ生育するだけならそう大きな問題ではないのですが、このオオハンゴンソウ、豊かな自然が残っているようなところにも好んで侵入し、もともと生育していた他の植物たち(在来種)を追いやってしまうという、とても困ったヤツなのです。
オオハンゴンソウには罪はありませんが、人間が持ち込んでしまった以上、人間が責任を持って対処しなければということで、今回、貴重な自然が残る観音山での駆除作戦とあいなった訳です。この作戦、日高信用金庫創立90周年記念事業地域ボランティア活動の一環として、同信金様似支店の主催、アポイ岳ファンクラブの協力で実施されたものです。

これが駆除前の観音山の状況(ごく一部)。画面いっぱいオオハンゴンソウ。

当日は30名ほどが参加、みなさん次々と抜き取っていきます。

信金の女性陣も奮闘中。

抜いたオオハンゴンソウはまとめて運び出します。この一抱えだけで100本はあるでしょう。

作業開始から約1時間後、このとおりオオハンゴンソウはすっかり姿を消しました。
これで一件落着? 残念ながら答えはノー。というのも、このオオハンゴンソウ、抜くときにたった数グラムでも根がちぎれて残ってしまうと、そこからクローン再生し、いつかまた花を咲かせてしまうという恐ろしい植物なのです。さらには、この地面の下には莫大な数の種が眠ったままでもあります。そのためオオハンゴンソウの駆除は、最低3年間は継続しなければ効果はないと言われています。

この日の成果は、軽トラックてんこ盛り一杯分。でも、観音山の貴重な自然を取り戻すための闘いは今始まったばかり。みなさん、大変ご苦労さまでした。そして来年、再来年もがんばりましょう!
(krmd)
2011年09月10日
金に石灰石にアルミ箔、時間オーバーで...
今日は、ふるさとジオ塾の第6回講座。バスでジオサイトや工場をまわりました。まず、訪れたのは、様似小学校裏の崖。アポイ岳ジオパークのジオサイトにはしていないのですが、様似町市街にひろがる白亜紀の堆積岩を観察できる場所として、ジオ塾講師の島田先生(静内小学校教諭)に紹介いただきました。
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岩相は砂岩で、海の底で堆積した層理がここでは直立して現れています。様似町の西半分はこうした白亜紀の堆積岩で構成されていますが、それを目の当たりにする場所はなかなかないので、ぜひ看板を立ててジオサイトに加えては、との島田先生の弁。白亜紀の堆積岩-それを貫くひん岩の奇岩-付加体を特徴づけるメランジュ-そしてかんらん岩に代表される日高変成岩と、多彩なジオサイトで地球の壮大な営みを実感できるアポイ岳ジオパークなのです。(私はまだまだ理解不足ですが…)
次に一行が向かったのは、浦河町の境界に程近い山の中…。
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10日ほど前のこのブログでもご紹介した、「東金山鉱山跡」。江戸初期の文献にも登場する北海道でも歴史ある金鉱山なのです。ガイドは、郷土史に詳しい羽立のじっちゃん。いつも名調子で400年前へタイムスリップです。
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本当なら、鉱山穴まで行きたかったのですが、バスでは近づくことはできないため、精錬所があった下の場所で解説してもらいました。「え~、穴見れないの~。」というお声もありましたが、ゴメンナサイ。楽しみはまた次の機会にということで…。
そして、3ヶ所目は浦河町上杵臼にある「ムコロベツ石灰石鉱山」。浦河石灰工業さんの計らいで、採石現場の上まで上がらせてもらいました。
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高品位の石灰石を算出する同鉱山。様似と浦河にまたがるこの辺りには、メランジュと呼ばれる産状でいくつかの石灰岩が分布しているのです。この日は、浦河石灰工業の吉田さんと砂子沢さんにご案内いただきました。
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石灰石はセメントなどに使われますが、ここのものは品位がよく、飼料用として製品出荷されています。それにしても、ここから眺める日高山脈と上杵臼開拓地に広がる河岸段丘の景色は最高!。塾生もみなさんも大喜びです。
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石灰岩の成りたちや地形を解説する島田先生の声にも力がこもります。
そして、最後は様似市街に戻っての工場見学。
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電気機器のほぼすべてに使われる「アルミ電解コンデンサ」の根本である「アルミニウム電極箔」の酸化被膜処理を行っている「日高エレクトロン」さん。町内(幌満)に水力発電所を持つ日本電工㈱と、コンデンサシェア世界トップクラスの日本ケミコン㈱の合弁会社です。
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本来はお休みのところ、責任者の堀さんら3人の社員さんにご案内いただきました。まず、工場見学の前に堀さんから会社概要や製品について説明を受けました。
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その後、工場内部を見学させていただいたのですが、残念ながら内部は撮影禁止。アルミ箔の被膜には大量の水と電気を必要とします。水は様似川から直接取水し、電気は日本電工の幌満水力発電所と北電から供給しています。この工場で使用する電力は、ナント様似とえりもの2つの町の使用電力以上の15000kw。だからこそ、できるだけ安い電力を求めてここに工場を立地したというわけです。
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毎日、白い煙のようなものが見えるのは、この工場からの水蒸気。熱交換によって熱せられた水がここから蒸気となって出されているのです。熱せられた水の温度は60~70度。ただ、捨てるだけじゃもったいない。何かこの熱水を再利用するうまい手はなりませんかネ。
さて、こんなかんなで見所満載の今日のジオ塾。結果、1時間近く時間オーバーの午後1時前にようやく終了となりました。このおかげで、昼食もそこそこに、われわれスタッフやアポイ岳ファンクラブのメンバーらは次の任務地に移動…。その話はまた次回にkrmdさんかhoromanさんより紹介してもらいマス。(タク)
2011年09月08日
○○は茶色がお好き?
まずは下の2枚の写真をご覧ください。


どちらも見慣れたコンビニですよね。上が全国大手のセブンイレブン、下は北海道民におなじみのセイコーマートです。2つとも様似町にあるお店で、私もよくお世話になっています。
では、こちらはどうでしょう?


どちらも上と同じチェーン店なのに、カラフルなはずのロゴマークやラインは全て茶色一色…。経費節約? 色が褪せた? 実はニセモノ?
いえいえ、この茶色のコンビニ、2件とも先日行ってきた層雲峡温泉付近で見つけた本物のコンビニです。層雲峡の周辺は大雪山国立公園に含まれていますが、国立公園には各種規制の厳しい地域があって、そうした地域では景観保護のため建物や看板などを目立たない色彩にするよう法律で求められることがあります。お店に聞いたわけではないので推測ですが、これらのコンビニもそのためにいつものデザインを使えなかったのでしょう。もしくは景観に配慮して、自主的にそのようにしたのかも。
じつはこの話、我がアポイ岳ジオパークとも無関係ではないのです。
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アポイ岳ジオパークでは、各ジオサイト(見どころ)に案内看板(サイトサイン)を設置していますが、多くは上の写真のように、青を基調としたデザインで統一しています。しかし、アポイ岳の周辺は日高山脈襟裳国定公園に指定されていますので、特に登山道付近のサイトサインについて、とある監督官庁から「青はダメッ!」と言われてしまい、泣く泣く色調を変えざるを得ませんでした。
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そうして立てたのがこれらの看板。層雲峡のコンビニ同様、監督官庁が大好きな「茶色」になったというわけです。できれば青でビシッと統一したかったところですが、景観に配慮するのもジオパークの務めとあらば致し方ありません。
アポイ岳ジオパークのサイトサインの色彩が統一されていないことのウラには、こんな事情もあったのです。
(krmd)




















