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2011年06月16日
アポイ岳情報07:6/16
今日は北海道日高振興局主催の盗掘防止合同監視登山の日でした。

道の関係機関、道警、役場そしてアポイ岳ファンクラブなどの総勢26名が3班に分かれて登山開始です。
私は幌満コースの班。このコース、昔は登山道として利用されていましたが、盗掘防止等のため現在は立ち入りが禁止されています。許可なく立ち入ると罰せられますのでご注意を。
さて、立入禁止になっているためでしょうか、道沿いには彼らの痕跡がいたるところにありました。

登り始めて、すぐにどーんと落ちていたのはこれ。そう、ヒグマのフンです。さらに進むと、

斜めに倒れたトドマツの皮が不自然に剥けています。これは…

ヒグマが爪でがっつりと引っ掻いた跡でした。私が手を伸ばしても届かない位置に爪痕がありましたので、もし立ち上がって引っ掻いたのであれば、かなり大きなクマでしょう。
さらにその先には、こんなものも。

キタゴヨウの樹皮がべろっと向けています。よーく見ると…

ヒグマの毛がもしゃもしゃくっついていました。おそらくここで背中をこすった跡だと思われます。このように、立木に爪をたてたり背こすりをしたりするのは、ヒグマが自分の存在を誇示するための行動だと考えられています。
実はこの道、別の用事で私は1週間前にも通っていて、その時、既に一番上の写真の斜めトドマツに爪痕はありました。でも、今日はさらに同じ木の別の場所に爪痕がついていたのです。つまり、この1週間の間にまたここをクマが通り、爪を立てたことになります。
また、写真はありませんが、途中ではマムシもいました。もしかしたら、この閉鎖され通行が禁止された登山道を悪い人間が通らないよう、ヒグマやマムシたちが守っているのかも知れませんね。
さて、無事にクマや怪しい盗掘者に出会うこともなくアポイ岳の頂上に着き、帰りはこのブログでお知らせする花の状況を確認するために、通常の登山道を降りました。

馬の背から上では、チングルマとミヤマオダマキが見ごろを迎えていました。

そして馬の背下のお花畑では、今年初登場!アポイクワガタがたくさん咲いていました。1週間前に登ったときはまったく見られなかったので、この数日のうちに急激に咲いたようです。これはしばらく楽しめそうかな、と思ったのですが、T学芸員によるとこの花は開花期間がとても短く、あと1週間も持つかどうか、とのことでした。全国のアポイクワガタファン!?のみなさん、早く見に来ないと、終わってしまいますよー。

これは馬の背から見た今日の風景。本来なら太平洋が望めるはずですが、今日は雄大な雲海が広がっていました。雲海の下だった様似の市街地は昼過ぎまでずっと曇りだったようですが、アポイの上は暑いくらいの非常に良い天気。この素敵な景色、頑張って登った私たちへのご褒美だったのかも。
(krmd)
2011年06月14日
派遣を終えて...
お久しぶりの302です。久しく登場してませんでしたが、みなさんはお元気でしたか?
去る5月24日から6月2日まで、様似の友好姉妹町村である岩手県野田村で災害派遣隊として活動してきました。
派遣は今回で8回目を数え、わたしと相棒であるO主査で16人目となります。出発の日、庁舎前で見送りに来てくれた副町長始め町職員30名へ派遣の決意を述べ(私の事ですので、最後までマジメにという訳にはいきませんでしたが)、午前8時35分に様似町を出発、行きは飛行機でひとッ飛び。千歳から青森空港へ45分で到着。
私たちの前陣とは到着ロビーで引継。彼らのほっとした顔が印象に残っています。
先日、第1陣から第8陣までの派遣組が集まり反省会をしたのですが、どの陣も青森空港で到着した仲間の顔を見たときが一番ほっとしたとか。私たちを迎えた両職員もきっと仕事の達成感を味わったのでしょうね。
彼らは野田村から車で青森へ、私たちは車のキーを引継ぎその車で東北を南下。野田村まで走ったのでした。青森着が午後2時。それから東北自動車を進み5時には野田村役場へ到着。村長、副村長、そして私たちに直接指示を与える総務課へとあいさつをし、その日は移動で終わりました。
2日目から本格的な仕事を開始。帰町後によく聞かれたの
が「何の仕事をしてきたの?」
一言で言いますと、日本中から送られてくる物資の仕分け作業です。
これは2階ギャラリーから写した写真ですが、あまりの多さに唖然としてる私の横で、野田村職員が「大分少なくなったなあ。ステージが見渡せるようになったからなあ。」
とつぶやいてました。ピークの時はこのダンボールの山脈が天井に届きそうなほどあったそうです。
衣類、食品、缶詰、米、歯磨き・石鹸等の日用品を始め、多種多様な善意が野田村へと集まって来ます。一度体育館へ集約されたそれらは、直接被災された方が取りに来るのではなく、混乱を避けるために、ボランティアがリクエストに応じて集め、被災された方へ届けられます。私たちは物資を選択、集めやすいように陳列するのが仕事です。
(こちらは留萌市からの派遣職員。うちのO主査と意気投合!)
野田村へは私たちと同様に他の自治体からも派遣職員が来ていて、北海道からは留萌市、留萌振興局。青森から弘前市が来ていて私たちはチームで仕事をしました。先ず手始めに食器の整理、陳列。無数のダンボール箱に詰められた無数の食器を一度箱から出して、種別毎に入れ直す作業を命じられました。
一口に食器と言ってもそこには「皿(大・中・小)」「ご飯茶碗」「丼」「小鉢(大・中・小)」「湯のみ茶碗」「マグカップ」「コーヒーカップ」「グラス」があるわけで、中にはその境界があいまいなものも
あったりして、置き場所がどんどんはばけていくのでした。
この食器、じつは役場側から他の自治体へ要請したのではなく、ボランティアか住民かがインターネットで「野田村には食器が無い」と発信したせいでこのように集まってきたと聞きました。
この情報化時代、役所が一元的に管理するのはなかなか困難なようです。
この作業を4日続けて、次のシリーズが子供用おむつのブランド分け。
子供用おむつはおかあさんそれぞれにこだわりがあるようで、テープ式、パンツ式から始まってパンパース、ムーニーなどなど。10通り以上の商品種類がズラッと並ぶとそれだけで、体育館の一角を占拠してしまいます。
娘がおむつをしていた時から約16年、今ではこんなに種類があるんだなあ、と自分の不勉強を反省してしまいました。
その後大人用おむつの整理、陳列までして任務から離れる日を迎えたのですが、災害により何も持たなくなった人と物資に囲まれて生きている私たち。私はもう一度、物との関わりを考え直し、
今よりシンプルに暮らした方が実は生産的に生きられるのかな、と考えされた日々でした。机の周りの書類も含めて、今はやりの「断・捨・離」をしようかな…。
北海道から、登別第一滝本の職員による炊き出しボランティア「温返し隊」
(302)
2011年06月13日
ドライバーの目を引く鮮やかな赤花
桜前線が通り抜けて早一月ですが、様似町内では赤や紫のツツジが満開となっています。なかでも、市街地国道沿いの斜面では、数年前から町民有志の手により植えられたエゾヤマツツジが鮮やかに咲き誇り、道行く人々の目を楽しませています。
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平成20年から毎年植樹され、今では約200本…。「赤躑躅で様似の景観を造る会」の会員さんにより、周りもきれいに草刈りされています。
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私もそうですが、車で通り過ぎる時、ついつい見入ってしまうのです。
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栄町側から植えられ始め、だんだんとエンルム岬のある会所町の方へ進んでいます。
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様似でもよく見られたツツジで景観が整備され、それが様似の新しい名所になれば素晴らしいことですネ。町民有志の皆さんのご努力に感謝の一言です。(タク)
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2011年06月11日
様似もいよいよ暑くなってきました
春先は気温が低くぐずついた天気ばかりでしたが、この1週間ほどは気温も高くいよいよ初夏の雰囲気になってきました。
…ということで、我が息子もすっきりと夏バージョンカットに…。(どの季節もこうだけど)
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「エッ!モヒカン?」残念ながらただの3mmカット、ようするに「坊主頭」です。
昼下がり、農業地帯の田代にドライブに行ってみると、すでに田植えを終えた水田には、モクモクと入道雲が映っていました。
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様似のお米は、農薬を大幅に減らした特別栽培米の「アポイ米」。今から秋の収穫が楽しみです。
また、つい先日、エンルム岬に行く途中の国道近くでキタキツネの親子と遭遇…。子ギツネはかわいいけど、近づく私を睨みつける母ギツネの目がコワイ…。
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そのエンルム岬の裏は、幅20~30mの海食台(磯場)が広がっていて、干潮時には絶好の磯遊び場になるのです。
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磯場で目につくのは、マツモ(上)やスガモ(下)などの海藻類。
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ところどころに、春から初夏にかけて群生する黄色いヘラリュウモンも見られます。
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もちろん、海食台の脇には、びっしりとミツイシコンブ(日高昆布)が泳いでいます。今年の昆布の生育はあまりよくないとの話も耳にしますが、なんとかいい漁になればいいですね。7月に入ったら、昆布漁もお伝えします。
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そのほか、磯場にはいろいろな小動物も生息しています。この日は、長靴ではなかったので、さらっとしかさぐってみませんでしたが、岩をひっくり返すとすぐに姿を現すのは、すばしっこいイソガニくん…。
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この他にも、コモチイソギンチャクやチヂミボラ、コヒトデ、ゴマギンポなど探し始めたら、時間を忘れてしまいそう…。
アポイ岳ジオパークの連続講座「ふるさとジオ塾」では、7月2日(土)にこのエンルム岬の磯の観察会を行います。本来は塾生のみの野外講座ですが、現地集合なので、塾生以外の方も参加もOKです。くわしくは、アポイ岳ジオパークHPmまで…。(タク)
2011年06月10日
アポイ岳情報06:6/9
今春の様似は肌寒い日が多く、今年の過去5回のアポイ岳情報でもほぼ毎回、枕詞のように花のシーズンが遅れていることをお伝えしてきました。
でも、今週に入ってからはずっと晴天が続き、気温も例年並みかそれ以上、日によっては平地ではおそらく20℃を超えていたでしょう。
数日間の好天で、花たちにどれだけの変化があるのだろうか。そんなことを確かめるためにも、昨日6/9アポイ岳に登ってきました。
この日の登山は、今年3月に様似町と包括連携協定を結んだ北海道大学北方生物圏フィールド科学センター(北大FSC)の教員及び事務員の方々15名のガイドのためでした。北大FSCの皆さんは前日に様似入りし、町内の河川や漁港、昆布生育地、農地などを視察されたとのこと。

みなさんは昼までに下山して札幌に帰るとのことで、朝6時から登山開始です。昨夜は町との懇親会があり、みなさん深夜まで様似での研究テーマについて激論を交わしたらしく、ちょっとばかり?睡眠不足のご様子。加えて、天気が良いのはいいのですが、登山にはちょっと辛い気温。それでもさすがフィールド系の研究者のみなさん、元気に登ります。
さて、肝心の花の状況はと言うと、馬の背~頂上~吉田岳のルート沿いでは、4日前にはまだ咲き始めだったチングルマやアポイキンバイが既に満開となっていました。

チングルマ

アポイキンバイ
さらに、4日前には花の姿形もなかった新顔さんも登場していました。

ハクサンチドリ

アポイアズマギクに囲まれるキタヨツバシオガマ(真ん中)
このように、ほんの数日間好天が続いただけで、一気に今までの遅れを取り戻さんとばかりに元気な花たちによって、アポイの花模様はけっこう変わっていました。過酷な環境に生きる運命を背負った高山植物たち。彼女らの生きる力にちょっと感動さえ覚えたこの日のアポイ登山でした。
さて、花以外にも面白い出会いがありましたよ。

まずは、アポイ名物「マムシ」!ではなく、まだ若いアオダイショウ。ヘビが苦手な私はへっぴり腰のままちょっと離れてズームで撮影。

そして、ラッキーなことにヒメチャマダラセセリの接写に成功。このチョウは日本ではアポイ岳を含む道内2ヶ所にしか生息していないとても希少なものです。この日のように、暖かくて風のない日であれば姿を見るのはそれほど難しくありませんが、これまではなかなか近づいて写真を撮らせてはくれませんでした。ちょっとピントが甘く、背景もイマイチなのは、ご容赦ください。

こちらが、今日、頂上まで登られた方々。みなさん、様似で良い研究をよろしくお願いします!
(krmd)

















