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2021年11月28日

アポイ岳の防鹿柵(ぼうろくさく)撤去作業

 11月16日(火)アポイ岳の防鹿柵(ぼうろくさく)撤去に行ってきました。とても寒い日で、あられも降りました。7合目より上は風が強かったそうです。

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 防鹿柵は酪農学園大学とアポイ岳ファンクラブにより2011年に55基設置され、エゾシカの植生への影響を把握する調査に使われてきたものです。4人で2隊に分かれて、最後の15基を撤去しました。ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

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 この柵は、IさんやSさんの卒業研究・修士研究やS先生の植生調査の際に使われ、柵でおおわれた箇所と、覆われていない箇所の植生を比較することで、エゾシカの植生への影響を調査するものでした。山麓部において、柵の中にしかミヤコザサが残らず、エゾシカの影響に驚いたことが思い出され、約10年間の思い出がよみがえります。アポイ岳ファンクラブのかたも、町の学芸員も調査補助のために何度もアポイ岳に登りました。これは何かと多くの登山者や中学生たちから聞かれて、説明したこともありました。役目を終えた資材たちへ、お疲れ様でした。あとに残すは、方形柵と金属柵の撤去作業です。これは来年の4月かな?

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 最後に昨年3月のガイド勉強会で話題になっていた「ヤドリギ」を見てきました(上と下の写真)。葉が落ちているので見やすいのですが、モコモコしている部分が他の樹木にとりついて養分を得て生きているヤドリギ(寄生木)。レンジャク(北海道なのでおそらくキレンジャク)にとって大好物のヤドリギの実を食べ、糞をして硬い種は消化されずそのまま出てきます。そして糞そのものは、ねばりけが強く糞は地上にポトリと落ちることはなく、幹にぶら下がるように張りつきます。種はやがて樹木にくっつき成長してゆきます。つまり、ヤドリギとレンジャクはお互いに助け合うかのような関係性を築いているそうです。教えてくださった、TさんとTさんありがとうございました。(カ)

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