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2021年09月14日

おおいた姫島ジオパークの姫島中学校「日高昆布」オンライン学習

はじめて九州の大分県姫島村立姫島中学校と北海道様似町冬島の昆布干場を中継でつなぎ、オンライン学習を行いました。姫島村は「おおいた姫島ジオパーク」に認定されています。

この学習の経緯ですが、姫島中学校1年生が「姫島ひじきのブランディング化」学習を行うため、日高昆布とひじきを比較させたいので、昆布漁を中継してほしいという依頼がありました。担当者と話を進めていく中で、「昆布漁または昆布干し」の中継を取り入れ、アイヌ語地名、地球の深いところの話「かんらん岩」の学習も行うことになりました。

昆布干場.JPG

天日干しされる日高昆布

はじめての試みということもあり、いろいろな事前準備を行いました。ジオパークガイドや職員、漁業者からアドバイスをいただきながら、中継練習・台本作り・雨天時対応・機材の使い方・効果的な説明方法の検討など行いました。

さて8月30日が中継の日。中継場所は、様似町冬島地区大正トンネルの隣です。下の写真、髪の状態のとおり風がありましたが、天気に恵まれました。

模型.JPG

景色.JPG

事前に「昆布とかんらん岩」を姫島中学校に送付し、生徒の手元に標本があることで、現場の様子に近い環境にしました。2mロール状昆布を広げてもらったところ、昆布が長いことと、香りに驚いていたようでした。

ロール状昆布.JPG

まるでバラ!?ロール状昆布。昆布の根にも注目してもらいました。

昆布漁または昆布干しの風景を中継したかったのですが、かなわず。磯船で昆布の採漁が行われるのは、わずか年間20日程度。むしろ見られるほうがラッキーなのです。当日は海の波が高いため昆布漁が行われておらず、昆布干場と景色の中継と、様似町広報が作成した動画「昆布漁紹介」視聴を行いました。昆布漁は全て手作業であること、船で5回以上も採漁することに驚いたようでした。

昆布漁紹介動画はこちらです。日高昆布がどのように採られているか、ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=0Adwc9IsQmI

昆布漁.JPG

昆布水揚げの様子(2016年7月16日)

知らないことを知れることは楽しい、大分県と北海道とこんなに離れているのに、インターネットを通じてつながることができて驚いたという生徒からの感想があったそうです。

質問が7件程度あり、日高昆布の資源管理方法、大地と昆布のつながり、昆布の生態、様似町の他の特産品、2年目の成昆布採漁方法などについてでした。生徒たちはしっかりと受け答えしていました。

拾い昆布.JPG

拾い昆布の様子(2015年7月19日)

実施してみて、「(1)モノが手元にあると理解しやすい、(2)動画はわかりやすく、また悪天候時の補足ツールとなる、(3)日高昆布再発見につながった、(4)言葉だけでは聞こえづらいことがある」ことに気づきがありました。

うまくいくのか不安でもありましたが、結構楽しみながら行った取り組みでした。

おおいた姫島ジオパークホームページでもこの取り組みが紹介されていますので、ご覧ください。(カ)

https://www.himeshima.jp/geopark-news/geopark-topics/r30830gakushu/

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