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2021年03月16日
第4回インバウンド向け冬登山モニターツアー
二月ごろ、4回目の外国観光客向けのモニターツアーアポイ冬登山を行いました。今回は2人の参加者、2人のガイド、1人の通訳者と1人のジオパークスタッフがいました。参加者は冬登山をしたことがないので、登山口へ向かう前に靴に付けるアイゼン(スパイク)が渡されました。この季節には登山道は凍った状態ですので、安全に登るためにアイゼンを付けました。スパイクは自分の足に引っかからないよう少し広げて歩くようにガイドさんに注意されました。
1合目に向かって歩く間に、ガイドさんはこれから通る森について説明しました。アポイ岳の下半分は針広混交林です。ガイドさんはいろいろな異なるマツを次から次に指さしました。突然「トントントン」という音を聞いて、頭上を見回すとガイドさんが高い木の上にいるクマゲラを見つけてくれました。
登山道は完全にアイスバーンでした!氷はとても分厚くて、凍った滝の上を登っている感じでした。5合目までは森が防風林のように強い風から守ってくれていたので、登ると身体がすぐポカポカになりました。ガイドさんは途中で熊が掘った穴や鹿の角で削った木を示してくれました。鹿に樹皮がすっかり食べられた倒れた木も発見しました。
5合目までの道のりの2/3ところで、ガイドさんは周りの地形が特別に変わっていることを示してくれました。ここから登山道沿いに大きいなかんらん岩の露頭が突然地面から出てくるのが見られます。
その後、すぐに5合目の山小屋に到着しました。山頂へ出発する前に長い休憩を取りました。山小屋から出ていくと森林限界線の上に出ると、快晴な天候であったにもかかわらず、すぐに風が強まりました。その後、どんどん登ると様似や太平洋の美しい眺めが目の前に広がれました。雪に覆われた山と、光る青い海の鮮烈な対比は素晴らしかったです。6合目に近づくと、ガイドさんはハイマツとキタゴヨウが、自然交配して出来たハッコウダゴヨウを教えてくれました。登山道は雪で埋もれていましたが、様々なかんらん岩があらわになっているところがいくつか見えました。
登山道沿いに小さい「スノーローラー」という雪まくりを見つけました!斜面を雪の塊が転がり、自然に雪玉が形勢されるという、雪崩の前兆とも言われているとても珍しい現象だそうです!
やっと7合目先の「馬の背」、今日の目的地に到着しました。ここからは、様似町の谷や日高山脈、アポイ岳の頂上がよく見えます。ガイドさんは日高山脈の成り立ちや突き上げられた地上がどのように不思議なアポイ山塊を形勢するようになったかを説明しました。風が次第に強まってきたので、5合目の山小屋へ降りて昼ご飯にすると決めました。
昼が終わったら森を通って下山しました。ガイドさんは、第4休憩所に寄って、小川に生息している冬眠中の日本ザリガニ(絶滅危惧種)を見せてくれました。登山口に近づいた時、エゾシカの群を発見しました。最初は少し離れたところに2匹のみを見ましたが、そのうち、3匹になり、5匹も現れました!今回の登山は素敵なエンディングでした。
(D)