• HOME
  • ブログ
  • めざせ、かんらん岩鑑定士!-ジオ実験塾3-

ブログ

2014年03月10日

めざせ、かんらん岩鑑定士!-ジオ実験塾3-

昆布漁と言えば夏だけの印象が強いかもしれませんが、日高沿岸では岸に流れてくる昆布を集める「拾い昆布」は通年行われています。

0309ひろい昆布.JPG

遠くにある昆布には、マッケという漁具使います↓。

0309マッケ.jpg

ロープを結んだマッケ を海中に投げ、昆布をひっかけながらロープで回収します。 マッケの先端は、3つの爪のように分かれています。

 

冬の海の中行われている昆布漁の厳しさと自然の恵みを学び、ジオ実験塾の会場へ向かいました。

さてジオ実験塾3回目を報告します。

前回アポイ岳のかんらん岩は4種類あるということを学び、4種類そろった標本をつくりました。

0212ジオ実験標本.JPG

(前回のジオ実験塾2のブログより)

しかし、どれも同じ緑色に見えてくるような…。今回は、どうやって4種類を見分けるのでしょうか?ということにせまりました。

 

鑑定道具①「ルーペ」を使って拡大してみると、濃い緑色の一色だった石に、白色のツブツブが見えてきました。これは斜長石という鉱物です。ちなみに、これが見られれば斜長石レルゾライトという種類のかんらん岩です。

0309ルーペで観察.JPG

 

鑑定道具②「顕微鏡」を使って拡大して見ると、より違いがわかりやすくなります。

0309顕微鏡.JPG

 
この写真はかんらん岩を偏光顕微鏡を通して見たものです(ジオ実験塾3回目資料 引用)。ツブツブ一つ一つが鉱物です。鉱物が種類によって違う色となって見えるため、鉱物を見分けることができるのです。さきほどの斜長石は、灰色〜白色に見えています。

0309クロスニコル.jpg

かんらん岩は、カラフル。このように鉱物を鑑定することで、鉱物の量の違いで他のかんらん岩3種類も見分けることができます。

 

その後も活発に質問が出ました。その中でも印象的だったのは「アポイ岳のかんらん岩は、地下深くから上がってくるときに、とても苦労した」という話でした。

0309ざくろ石2.jpg

上の写真の赤紫色の筋のところは、地下では「ざくろ石」だったのですが、別のものに変わって、さらに引き伸ばされたことがわかるのだそうです。地下70kmから、たった一日間という、短時間で上がってきたら、もしかしたらざくろ石がアポイでも見られたかもしれません。

 

この講座で今年度の実験塾は、最終回となりました。かんらん岩についてより深く知ることができた講座となりました。NI~DA先生ありがとうございました。(ジオ美)

月別アーカイブ