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2014年02月21日

先住民族アイヌの人々のルーツを探る_ふるさとジオ塾開放講座

先日、様似図書館を会場に、ふるさとジオ塾の開放講座を行いました。

ジオ塾_アイヌ源流_会場.jpg

今回の座学は、「アイヌ文化・民族の源流と形成~北海道の古代史にせまる~」と題した講義。日本古代史やアイヌ史が専門の、苫小牧駒澤大学の蓑島栄紀教授をお招きし、約50名の参加がありました。

ジオ塾では、これまでも歴史講座を行ってきましたが、そのほとんどが江戸時代後期以降の開拓の歴史。それ以前のアイヌの人々の歴史文化への理解が不十分だったことから、その部分を勉強しようと企画した次第。まずは、アイヌの人々の暮らしを学ぶ前に、北海道に人が住み始めたのはいつ頃で、その後、どんな歴史を経てアイヌ文化・民族につながっていったのかといった「アイヌの源流」ともいえる北海道の古代史を学ぼうというわけです。

ジオ塾_アイヌ源流_蓑島.jpg

通説では、アイヌ文化期の成立は13世紀とされていますが、蓑島先生は、「アイヌ文化・民族は、縄文文化を基層としつつ、日本や北東アジアとの交易・交流に傾斜しながら徐々に形成されてきた」との見解を示され、「3世紀~13世紀までの期間を”アイヌ史における古代”と位置づける」との私見を述べられました。

アイヌの人々が、狩猟・採集を基本としつつも、「交易の民」であったことは知識として持っていたのですが、北海道の古代史の中でのアイヌ文化の位置づけがイマイチ不明瞭だったものが、この講演でかなりすっきりした気がします。様似には、昔から多くのアイヌの人々が暮らしてきました。様似の歴史を紹介するうえで、北海道における先住民族のことをもっと理解しなければと、この講演を聞いて改めて感じたところです。蓑島先生、ありがとうございました!(タク)

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