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2013年11月17日

ジオ美のジオ塾初ガイド!岩石標本から様似の大地の成りたちを学ぶ

お久しぶりです。間が空いてゴメンナサイ。

さて、今日はふるさとジオ塾の第8回講座で、岩石標本箱をつくりながら、様似の大地の成りたちを知ろうという企画。11月に入り寒さも厳しくなり、野外はどうかなと思ったのですが、予想外の暖かな日でした。まず、訪れたのは石灰を精製している小野工業さん。今は採っていないものの、プラント裏の崖にはド~ンと石灰岩の塊が出迎えてくれました。

ジオ塾_小野工業_メランジュ.jpg

様似は、西半分がかつての海の地層で、アポイ岳などの東側が陸の地層。地形も、海であった西側は丸みを帯びたり平らな丘が多いのに対して、陸側のアポイ岳は急峻な山容となっていて、その対照性がこの地域の特徴ともいえます。小野工業さんで、まずは海の底に溜まってできた堆積岩の一つ、石灰岩をゲットしようというワケ。石灰岩は、南の海のサンゴ礁の死骸が海底に積もり、それが約2億年のプレート運動でここまでやってきました。

ジオ塾_石灰岩採取.jpg

続いて訪れたのは、様似小学校裏の崖。ここは昔の石切り場だったところですが、ここの岩石はもう一つの堆積岩である砂岩。同じく海の底だったこの辺りの地層は、約1億年前の砂岩や泥岩でできています。

ジオ塾_様小裏砂岩.jpg

そして、おなじみのエンルム岬のひん岩。様似海岸にたくさんある岩山は、堆積岩がつくるなだらかな地形とは明らかに違う異質のもの。実は、このひん岩は、堆積岩の地層に部分的に下からマグマが上がってきて冷えて固まった火成岩なんです。風景の中で、明らかに違う地形はその成り立ちに由来しているのです。

ジオ塾_エンルム裏.jpg

そして続いては、海から陸の地層へ移動です。こちらでは、かつて地下深くにあって強い圧力と熱によって変化した片麻岩と角閃岩をゲット。これで変成岩が二つ。

ジオ塾_角閃岩の褶曲.jpg

最後は、一番地下深くの岩石・かんらん岩です。幌満の河原で転石を採取して、堆積岩・火成岩・変成岩をそれぞれ二つずつゲットしたのですが、最後の詰めでどの石にしようかと悩む塾生さんも。

ジオ塾_標本箱どれがいい?.jpg

ウチのジオ美が100円ショップで仕入れた特製標本箱にきれいに納まりました。あらかじめ、ラベルも作っておいたので、どの石がなんという石か一目瞭然でしょ!

ジオ塾_標本箱.jpg

仕上げは、ジオラボ(アポイ岳地質研究所)で、きれいな鉱物が見られるよう、かんらん岩だけを岩石カッターで切って、切断面を研磨剤で磨き完成です。

ジオ塾_ジオラボ.jpg
ジオ塾_岩石カッター.jpg
ジオ塾_岩石研磨1.jpg
ジオ塾_新井田.jpg

今日のガイドを無事務めたジオ美は、最後にお手製イラストで、もう一度様似の大地の成りたちを説明。採ってきた石のでき方と絡めることで、塾生にも大地がどうしてできたのかがかなりイメージできたようです。まずは成功と言っていいでしょう。

ジオ塾_ジオラボ加藤説明.jpg

気持ちよく終わった勢いで、ジオラボ前で記念撮影して終了です。これが今日の参加メンバー!顔だしも許可いただいています!

ジオ塾_ジオラボ前記念撮影.jpg

いろんな岩石を見つめることと、地域の大地の成りたちという2つのテーマがからまることで、かえってそれぞれが分かりやすく伝えられたのではないかと思います。初めてのガイドで多少固さのあったジオ美も、手ごたえを感じたはず?

女郎花_日替わり定食.jpg

塾を終えて、スタッフのジオ美とジオロー、ニ~ダ先生の4人で、今年オープンの女郎花(おみなえし)で昼食。今日の日替わり定食は鮭の山漬けかハラスの焼き魚定食ということで、私はハラスを選択。食べかけの写真で恐縮ですが、切り身の味・ボリュームとも大満足。スタッフ4人は今日の反省もなく、舌鼓と窓からのエンルムの眺めを満喫するのでした。(タク)

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