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2012年05月22日
アポイの花の復活を夢見る、ドリームプロジェクト
アポイ岳5合目下の王子製紙社有地で数年前から進められている、高山植物の再生実験。今年はそれをさらに一歩進めて、住民がそれぞれの家庭で育てた苗を植え付ける作業が先日行われました。
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このプロジェクトは、アポイ岳再生委員会の副会長で、静岡大学の増沢武弘特任教授の発案で行われたもので、同大学で培養したアポイアズマギクとエゾコウゾリナの苗を、冬場暖かい北海道の家庭で育て、それを5合目の再生地に植え、将来的には5合目上の保護区での花の復活を目指そうというもの。
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霧がかかったこの日、ファンクラブや行政、研究者らメンバーは、各自で育てた苗を持って5合目再生地へ。来てみると、昨年種を植えたサマニユキワリも一部咲いていました。
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さっそく、それぞれの家庭で大事に育てた苗を皆さんにお披露目…。
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なかには、巨大エゾコウゾリナの赤ちゃんもいるなど、それぞれの室内状況や世話の仕方の違いにより育ち方もまちまちです。
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作業は、まず苗を植える下地づくりから。笹などに覆われている表土をはいで、1m四方の畑をいくつかつくります。
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そしてそこに、苗を均等に植え、最後にシカ対策のネットを張って完成です。
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今回植えた苗はごくわずかですが、ゆくゆくは多くの住民の方に加わっていただき、この場所をお花畑にできればいいですね。盗掘対策はやった分だけ成果がありますが、植生の変化やシカ害による花の減少という問題は、自然相手だけに目に見える成果はなかなか出せないもの。
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それでも、アポイの花の復活を夢見るメンバーたちの熱意は、その晩の再生委員会総会と、その後の懇親会でさらにヒートアップするのでした。(タク)










