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2011年05月26日
元のオリーブグリーンに近づいた?
先日、様似町役場前にある「アポイの鼓動~かんらん岩、見る触れる感じる広場~」で磨き直し作業が行われました。
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通称・かんらん岩広場は、貴重なかんらん岩をはじめとする日高山脈の巨石を切断研磨し設置しているもので、毎年多くの大学が巡検に訪れているアポイ岳ジオパークの野外博物館です。
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しかし、設置後10年が経過し、特にかんらん岩の研磨面が白濁したりクラックが入るなど、鉱物の様子が分からないほどに劣化が進んでいました。
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このため、岩石を一つひとつ手作業で研磨し直すこととし、同一面を荒削りから仕上げ磨きまで数段階の研磨を繰り返すことで設置当初の色合いが復活するよう施工したのです。
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結果は、クラックは完全に取り除くことはできませんでしたが、かんらん岩本来のオリーブグリーンは取り戻すことができました。
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かんらん岩はとても風化しやすく、アポイ岳周辺でも道路工事などにより新しく露出した露頭も、見る見るうちに色合いが変わっていきます。室内に置いてあるかんらん岩のモニュメントはほとんど変化せず、野外のものも日当たりが良くない面は白濁の程度もそう悪くはないことから、太陽光が大きな原因をつくっているのかもしれません。
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再研磨により、おおむね元の色合いを取り戻した広場ですが、年月が過ぎれば同じように劣化が進んでしまうので、施工後に石材用保護剤を塗布して仕上げとしました。
これにより、今年はリフレッシュした顔立ちで、全国の研究者や学生さん達をお迎えできるはずです。(タク)








