様小裏の旧石切り場

様似小学校裏に、地元で「石切り場」と呼ばれる採石場跡があります。ここの地層は砂岩泥岩で、約1億年前(中生代白亜紀)に海の底に積み重なった堆積岩が、地殻変動や海水面の低下によって地表に現れたものです。アポイ岳の西方には、なだらかな丘陵地帯が広がっていますが、これらはすべてその時代の堆積岩でできています。

堆積岩は、岩石に含まれる粒々の大きさによって分類され、礫岩(2㎜以上)・砂岩(2㎜~0.06㎜)・泥岩(0.06㎜以下)に大別され、ここの露頭は主に砂岩です。

アポイ岳ジオパークの地形は、プレート衝突でできた東方のアポイ山塊(約1300万年前)とかつて海だった西方のなだらかな丘陵地帯(約1億年前)で大別され、さらに、エンルム岬などの岩山と平宇の屏風崖(約1600~1700万年前)が景観上のアクセントをつくっています。

私たちが目にする風景の背後には、あきらかな地層や年代の違いが隠されているのです。