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アポイ岳ジオパーク ブログ

2014年07月24日恒例の様中1年「様似再発見の旅」工業班に同行してきました

先週の金曜日、毎年、様中1年生の総合学習で行っている「様似再発見」の校外調査のお手伝いをしてきました。

中1校外調査_出発式.jpg

今年は、マイクロバスとワゴン車4台が出動。グループごとに決めた研究テーマについて、現場に行って見て聞いて調べるのがこの日の目的。ワタクシは、様似の工業を調べる班を案内することに。

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まず向かったのは、さまざまの石灰製品をつくっている、田代の小野工業さん。

中1校外調査_小野工業.jpg

小野社長自らが、なぜここに石灰岩があるのか、会社の来歴・業績など、生徒たちの質問に丁寧に答えてくださりました。予定になかったプラント内も見学させてもらい、子どもたちは興味津々の様子でしたヨ。

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次に向かったのは、アポイの裏側の幌満峡にある水力発電所。未舗装の林道を山越えしたので、車酔いしてしまう子どもたちもいましたが、なんとか到着。発電事業を行っている、新日本電工の高橋課長に発電所内部を案内してもらいました。

中1校外調査_オリビン.jpg

さらに一行は、幌満峡下流にある東邦オリビン協業にもおじゃま。アポイを形づくっている「かんらん岩」を採掘し、工業製品として販売している会社ですが、かんらん岩の特性や用途について、石井所長から丁寧に教えていただきました。

中1校外調査_オリビン記念撮影.jpg

この日はとても暑く、会社のおねえさんが差し入れてくれた冷たい缶ジュースがとてもありがたかったです。

中1校外調査_電工.jpg

最後に大通にある新日本電工の工場に立ち寄って、再び高橋課長から工場で作られている土壌改良剤について説明を受けました。ここの工場では、かつては幌満の水力発電所でつくられた電気を使って、電気炉による合金鉄がつくられていたのですが、現在は、他の工場から出るスラグをつかって田んぼで使う土壌改良剤をつくっているそうです。

漁業のまち・様似もよく見れば2次産業のウエイトが大きいことが子どもたちにも伝わったはずです。

ビアガーデン.jpg

校外調査はお昼で終了したのですが、この日はアポイの火まつり花火大会資金造成企画の「ビアガーデン」。午後から会場設営、夕方からは生ビールやフラッペの提供、そば・うどんづくりに精を出すワタクシなのでした。(タク)

2014年07月20日鹿追町の子供たちと石で遊んできました

鹿追町で石を使って子供たち向けの事業をしたいとの依頼をいただきまして、僭越ながら私が石の先生となり子供たちと石で楽しく遊んできました。約10日遅れの報告です。。。

とかち鹿追ジオパークは、アポイ岳ジオパークと同じ日本ジオパークです。

 

まずは、然別川の河原で、小石を集めて標本箱を作りました。「はい、この石と同じ石を見つけましょう。」見本を見ながら、6種類石を探しました。

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↓見本として、石を切って磨いたものを作りました。

0706小石見本.jpg

子供たちは、宝探しをするかのように目を輝かせ「この石なに~?」とスタッフに質問するうちに、石を見分けられるようになっていましたよ。変質していないはんれい岩など、珍しい石もたくさん見つけてくれました。

 

子供たちは、河原でいろいろな種類の石を見て、安山岩が一番多いことを実感したことでしょう。そこから鹿追町は、火山でできた大地であることを実感できたと思います。様似町には、安山岩が出ないことを話すと、子供は驚いていました。

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安山岩を切って磨いたもの。まるで、しそごはんのよう。

 

石の大きさ調べも行いました。

0706小石大きさ調べ.jpg

川の運搬のはたらきを実感できたかな?「河原の石が丸いのは、なぜかわかりますか?」という質問にも、ばっちり答えてくれた子供もいました。

 

最後に石を磨き、にニスを塗ります。自分で集めた石が、見やすくなって、光りましたよ。

0706ニス塗り.jpg

そして、黒曜石(十勝石)、アポイ岳からのプレゼントのかんらん岩を納めて、標本箱完成です。

0706小石の標本箱.jpg

講師をさせていただき、私の方も火山の大地・鹿追と、プレートの衝突でできた大地・様似を比較できたことで、より様似町のことがわかってきました。

 

講座終了後にいただいた、しかめんさんの「ゴボ天そば」は、とてもおいしかったです。

0706ゴボ天そば.jpg

その後午後から、大人向けオプション?、上流の河原も見てきました。午前中とは、違う種類の石もありました。するどい質問をたくさん受けました。「石見分けられるようになりたいな~」、「石の見分け方がわかれば、面白いだろうな」との感想をいただきました。石の知識は多くは直接は役には立たないところもありますが、知的好奇心を満たせるような講座を実施していきたいものです。

0706上流河原.jpg

とかち鹿追ジオパークの皆様ありがとうございました。※このブログの写真は、とかち鹿追ジオパーク提供です。(ジオ美)

2014年07月17日コンブに、火まつりに、ビアガーデン、様似の夏もいよいよ本番!

昨日、8月2日(土)~3日(日)に行われる「アポイの火まつり」の街頭飾りつけに出動してきました。(火まつりのご案内は下記URLを参照)

http://www.apoi-geopark.jp/event/2014/08/post_98.html

火まつり幟.jpg

また、すぐ近くの浜では、昨日に引き続き、家族総出のコンブ干しが行われていました。アポイ岳ジオパークのジオサイトでもある親子岩をバックの黒のじゅうたん。なかなかの絵でしょ?

親子岩とコンブ干し.jpg

中心地の大通には、新日本電工や中村電気さんのご協力で提灯のセッティングも行いました。

火まつり提灯.jpg

そして、その前には、ビアガーデンを告知する看板が、、、

ビアガーデン看板.jpg

実は、今週の金土(7月18日~19日)に、様似町中央公民館前でビアガーデンが行われるのです。

H26ビアガーデン_500.jpg

このビアガーデンは、火まつりの花火大会資金造成のために行われる完全ボランティアの男気イベント。当日は、そこそこの天気となりそうですので、特に様似町民のみなさん、ご家族、職場の同僚お友達らと夏の夜を楽しんでください。楽しいステージもたくさん用意していますヨ。(タク)

2014年07月15日待ちに待った昆布漁スタートです!

昨年の記録的不漁から1年。昆布漁師さんはもちろん、地域みんなが待ち望んでいた採り昆布漁が、様似の全浜でいっせいスタートしました。

コンブ干し_塩釜.jpg

様似町鵜苫地区では、海岸線の昆布干場はすべてこのとおり。台風による時化や雨天のため、延び延びになっていた採り昆布。今日は、どんよりとした空模様でしたが、風もあって乾かすには支障なし。

コンブ干し_鵜苫漁港.jpg

今年は、海岸線の国道から見ても、磯に昆布がたくさん生えているのが見えていたのですが、一方で質はあまりよくないとの声も聴きます。

コンブ採りとローソク岩.jpg

昨年、あまりになかったので、今年のものはいわゆる「水昆布(1年昆布)」ということでしょうか?それなら、今年の採りようによってはまた来年も不作?水温上昇による不作はずいぶん前から言われていますが、なんといっても400年続く地域の基幹産業。昆布がたくさん採れなければ、まちの経済も成り立ちません。満面とはいかなくとも、皆が笑って終える昆布漁であってほしい。(タク)

2014年07月07日世界再挑戦の現地審査、無事終了しました。

「霧よ、晴れろ!」と念じつつ迎えた、現地審査の2日目。ふるさとジオ塾の塾生さんたちも参加する形でジオサイト巡りを行いました。

現地審査_公民館前.jpg

しかし、ワタクシの行いが悪いのか、この日のアポイ岳ジオパークの海岸線は、厚い海霧で視界ゼロ。

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景色がウリのエンルム岬なのですが、看板と手持ち資料、そしてミズノンガイドの口車、イヤイヤ、巧妙な話術でなんとか切り抜けます。そして、究極のガイドテク。参加者に丸投げ、イヤイヤ喋らせようと、審査員の竹之内さんをつかまえて、臨時ガイドになってもらいました。

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話題は、竹之内さんの地元・新潟県糸魚川から静岡にかけてはしる、糸魚川-静岡構造線。これは、北米プレートとユーラシアプレートの境界にあたりますが、かつての境界はアポイ岳を含む北海道中央部だったので、比較対象の意味で糸静線を説明してもらったというワケ。

また、景色が見えない分、海浜植物の宝庫でもあるエンルムの植物の紹介をヤヨインガイドがフォローしてくれました。

現地審査_小林ガイド.jpg

岬裏の板状節理の看板では、審査員さんから解説内容に関するスルドイご指摘もいただきました。

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同じく霧で何も見えなかった観音山の紹介をとばして、次に向かったのは蝦夷三官寺の一つ、等澍院。

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今から約200年前に、南北海道に江戸幕府によって建立された3つのお寺の一つで、お茶をごちそうになりながら、住職から建立のいきさつなどを解説してもらいました。

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その次は、今年新たにジオサイトに加えた、岡田のチセ。等澍院が北海道における和人入植の史跡とすれば、チセは先住民族アイヌの歴史や暮らしを紹介するサイトです。

現地審査_チセ.jpg

アイヌ生活相談員の大野さんにチセの構造や当時の暮らしぶりについて紹介してもらいました。

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また、アイヌ協会の菊地会長や民族文化保存会の熊谷会長からも、チセ復元のいきさつや昔の暮らしぶりについて教えていただきました。

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午前中の予定を終えて、中央公民館で昼食をとりましたが、今回は、ジオにちなんだお弁当づくりにもチャレンジ。アポイ山荘さんにご協力いただき、地元産品を使った、ジオ弁当を用意してもらいました。とくに、かんらん岩に見立てた、昆布・サケ・タコをまぶしたちらし寿司はアイディアものでしたヨ。

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昼食後には、公民館ギャラリーで開催中の「オマーン特別展」を見学。オマーンにも、アポイ岳同様、かんらん岩が露出していて、地球内部のことを研究する学者にとっては世界的な研究フィールド。特別展を通じて、アポイのかんらん岩の価値と知られざるオマーンの国柄を紹介しようと開催したワケです。

現地審査_オマーン展.jpg

昼からは、日高耶馬渓エリアの各ジオサイトへ。冬島の穴岩で海岸段丘から大地の隆起を実感したり、、、

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審査員さんからもさまざまな指摘やご意見をいただきました。

現地審査_成田氏.jpg

幌満にあるアポイ岳地質研究所(コミニティセンター内)では、ニ~ダ所長のかんらん岩の熱~い話に、じっと耳を傾ける塾生たち。ちょうど、東北大学の巡検チームがやってきたので、おもいがけず大勢でのミニ講義となりました。

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夕方には、拠点施設のビジターセンターを見学。審査員さんからもわかりやすい展示と評価をいただきました。

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今回の審査では、登山を組み入れませんでしたが、そのかわり、認定ガイドの一人、シンタンさんに普段の登山ガイドの様子を写真で紹介してもらいました。

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2日目最後は、研究者支援のためのアポイ岳調査研究支援センター。1泊500円の研究者専用の滞在施設ですが、岩石カッターを備えていたり、Wi-Fiも整備していることを説明し、高評価をいただきました。これまた、巡検を終えてセンターに入られた東北大の石渡先生からもこうしたアポイ岳の研究者支援体制への評価をいただき、審査員さんもより実感をもって受け止めていただけたようでした。

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審査最終日の3日目は、アポイが太平洋に落ち込むことでつくられた岩礁で育つ、特産の日高昆布を紹介。特にアポイの前浜の冬島昆布は最高級品であることを説明し、製品にぜひアポイ岳ジオパークのシールを張り付けたらどうかといったアイディアもいただきました。

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また、花蘂水産では、同じく前浜の幸の真ツブについて、シモジョー社長にいつもの調子でPRしてもらいました。

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郷土館では、体系的な展示もさることながら、いかにジオとの結びつきを取り入れるかについてアドバイスをいただきました。小さい資料館ながら、歴史関係の職員を確保する中で、アポイ岳ジオパーク(様似町)の歴史と大地のつながりを伝えていければと考えています。

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JR様似駅に併設の観光案内所では、海外からのお客様を意識した情報掲示のアドバイスもいただきました。案内所のベテランガイド・ササさんが審査員の質問に一生懸命答えてくださいました。

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最後に、役場で現地審査を終えての講評を3人の審査員さんからいただきました。講評では、昨年見送りとされた際に示された課題に真摯に向き合っていることや、ジオ塾や研究者支援など、ジオパーク的活動の土台ができており、日本ジオパークとしてはすばらしいと評価された一方、世界に向けては外国人にやさしい案内表示が不十分なこと、学校との連携による学校教育の体系化、事柄の羅列ではなく風景の裏にある地域性を表現することなどの指摘も受けました。

現地審査_講評.jpg

今回の現地審査は、報告書の形で日本ジオパーク委員会に提出され、8月下旬の同委員会で世界への推薦の可否が決まることとなっています。推薦の見通しは分かりませんが、こうした審査の形態を経ることで、地域資源を活用・PRするアポイ岳ジオパークの取組みは着実に進んでいます。この地域での観光のポテンシャルは高いとはいえませんが、このまちが今後も持続的に発展していくためには、地域資源を知り、他者との交流によって教育の在り方や地場産業の振興を図っていくことが不可欠です。ジオパークの仕組みはそれを行うためのツール(手段)として有効なはず。地場産業の振興による持続可能な地域づくりこそがジオパークの目指す真の目標なのです。(タク)

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